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イスラエル中銀、政策金利を4.5%に据え置き、2024年のGDP成長率予測を1.5%に下方修正(イスラエル、パレスチナ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月16日 11時10分

イスラエル中央銀行は7月8日、金融委員会会合で政策金利を4.5%に据え置くことを決定した。4会合連続の据え置きとなる。中銀のアミール・ヤロン総裁は記者会見で、「(2023年10月7日からの)戦争はイスラエル経済に大きな影響を与える。経済の回復が見られるにもかかわらず、通常の活動に完全に戻るまでにはまだ非常に長い道のりがある」と指摘した。

2024年5月の消費者物価指数(CPI)は前月比で0.2%上昇し、前年同月比は2.8%上昇と目標範囲の上限付近にある。中銀調査部が公表した経済見通しでは、2024年と2025年のインフレ率をそれぞれ3.0%、2.8%と予想している。

前回2024年5月27日の金融政策決定以降、通貨シェケルは対ドルと対ユーロで約1.3%、名目実効為替レートでは約1.0%下落したとしている。

金融委員会は、インフレ加速のリスクとして、地政学的動向と経済活動への影響、シェケル安、住宅市場および航空旅行業界における供給制約の継続、財政動向、国際原油価格などを挙げた。

中銀調査部は、戦争は2025年初めに沈静化するとして、GDP成長率見通しを2024年は1.5%、2025年は4.2%に下方修正している。

2025年第1四半期の政策金利は4.25%、財政赤字額は2024年にGDP比6.6%、2025年に同4.0%と予想している。債務残高のGDP比は2024年に67.5%、2025年に68.5%に上昇すると予測している。

次回の政策金利決定は8月28日に予定されている。

イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。

(アンナ・ジュコブ、中溝丘)

(イスラエル、パレスチナ)

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