トルコ中銀、政策金利50％で据え置き、5カ月連続（トルコ）

トルコ中央銀行は8月20日、政策金利（1週間物レポ金利）を50％に据え置いた。2024年3月に引き上げた後、5カ月連続で据え置いたかたちとなる。金融政策委員会の8月20日付プレスリリースでは、政策金利の据え置きを決定したものの、金融引き締め対応の遅れを考慮し、インフレの上振れリスクを引き続き警戒すると強調した。

トルコ統計機構（TUIK）によると、2024年7月の消費者物価指数（CPI）上昇率は前年同月比61.8％だった。住宅賃貸料、公共交通機関および電気代などの引き上げもあり、前月比3.2％増だったが、第2四半期の平均を下回った。トルコ中央銀行プレスリリースによると、第3四半期の指標は内需減速が続き、インフレ率は低下傾向を示している。一方で、商品部門のインフレ率は低下しているものの、サービス部門のインフレ改善は遅れるとし、サービス部門のインフレ率の高止まり、インフレ期待や地政学的見解により、インフレのリスクは続くと考えられている。

今回の政策金利据え置きは市場の予想どおりだったものの、早期利下げを予測する報道も見受けられた。

（井口南）

（トルコ）