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上半期の貿易額は過去最高を記録も、貿易黒字は縮小(マレーシア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月13日 0時45分

添付資料PDFファイル(223 KB)

マレーシア統計局は7月18日、2024年上半期(1~6月)の貿易総額が前年同期比8.4%増の1兆3,961億リンギ(約46兆713億円、1リンギ=約33円)だったと発表した(添付資料表1参照)。上半期としては過去最高を記録した。輸出額は3.9%増の7,311億リンギだった。輸入額は13.8%増の6,650億リンギで、輸出を上回る伸び率となった結果、貿易収支の黒字幅は44.5%減の661億リンギに縮小した。

輸出を品目別にみると、全体の38.5%を占める電気・電子製品が前年同期比1.8%減の2,816億リンギだった(添付資料表2参照)。うち同品目の半分を占める集積回路は1.2%減の1,451億リンギとわずかに減少した。次いで精製石油製品が8.6%減の632億リンギと前年割れした一方、パーム油・同製品は4.2%増の522億リンギ、液化天然ガス(LNG)が1.6%増の315億リンギ、専門・科学・制御機器および装置が10.4%増の269億リンギと、それぞれ堅調に増加した。

国・地域別にみると、輸出では、シンガポールが前年同期比1.1%減の1,133億リンギと振るわなかったものの、引き続き最大の輸出相手国だった(添付資料表3参照)。次いで中国(1.1%減の907億リンギ)、米国(12.1%増の869億リンギ)、日本(3.0%減の424億リンギ)、香港(7.2%減の408億リンギ)が続いた。上位5カ国・地域のうち、米国向け輸出のみが前年を上回った。マレーシア投資貿易産業省(MITI)は、米国向けの輸出増は主に電気・電子製品、機械・設備・部品、光学・科学機器の需要増によるとした。一方、中国向けの輸出では、電気・電子製品が不振だったものの、紙・パルプ製品、LNG、金属製品の増加により、底堅さを維持した。

輸入では、中国が16.5%増の1,434億リンギで首位だった。次いでシンガポール(23.5%増の824億リンギ)、米国(31.6%増の536億リンギ)、台湾(23.8%増の520億リンギ)、日本(1.2%減の360億リンギ)が続き、上位5カ国・地域では日本からの輸入のみが前年割れした。

四半期ごとの輸出増減率(前年同期比)をみると、第2四半期(4~6月)には日本を除く全ての主要国・地域がプラスとなり、中でもASEANと米国の寄与度が大きかった(添付資料図参照)。

マレーシア工業開発銀行(MIDF)研究所は、世界貿易の回復に伴い、2024年通年の輸出は5.2%増(前年は8.0%減)、輸入は11.2%増(前年は6.4%減)と、いずれもプラスになると予測した。ただし、地政学的緊張と貿易摩擦の継続や、米国や中国など主要国の成長見通しの弱さなどがマイナスの影響を与える可能性があるとした。

(ニサ・モハマド)

(マレーシア)

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