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EBRDが5年間のトルコへの投資戦略を発表(トルコ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月20日 0時20分

欧州復興開発銀行(EBRD)は11月12日、2029年までのトルコへの投資戦略において、グリーン移行の強化、人的資本開発の強化、トルコの国際競争力の支援、国のインフラと地域統合の強化という4つの分野を優先すると発表した。

EBRDはトルコに対して過去5年間で約100億ユーロの融資を実施しており、2023年だけで、地震被災地への支援策を含め25億ユーロを融資している。

特に、「グリーン移行の強化」は、引き続き最優先事項としており、再生可能エネルギーの統合、資源効率、脱炭素化、自治体サービスの持続可能性、気候変動に対する回復力の向上を目指すという。トルコの輸出総額の約半分をEU向けが占めることから、EUのグリーン基準・要件への適用は、トルコ民間企業にとって早急に適応するべき事項であることを強調した。トルコの、EUの炭素国境調整メカニズム(CBAM)対応における予想コストは、2027年に1億3,800万ユーロ、2032年には25億ユーロに増加する可能性があるとし、鉄鋼、セメント関連のセクターは特に影響を受けることになり、生産コストを上昇させ、国際競争力にリスクをもたらす可能性があるとした。他方、積極的な対処措置を講じることで、輸出市場におけるトルコ産業の競争力を高め、トルコの、化石燃料への輸入依存を減らし、新たな市場機会を創出だろう、とEBRDは期待を示した。

そのほか、「人的資本開発の強化」においては男女平等と経済的および地域的包摂の促進、「トルコの国際競争力の支援」では生産性、イノベーション、ガバナンスの強化促進、「国のインフラと地域統合の強化」では交通ネットワークと貿易インフラの接続性の向上、デジタルインフラとサービスの品質の向上、自然災害に対する回復力の向上促進を目的としている。

なお、EBRDの2024年9月の報告書では、トルコの経済成長率は2024年に2.7%、2025年に3.0%になると予測し、同時に、高インフレ、地政学的緊張、海外からの投資誘致の必要性を弱点として指摘した。

(井口南)

(トルコ)

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