2020年のアフリカ・スタートアップへの投資は調達額が減少も、件数は大幅増(アフリカ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2021年3月3日 0時0分

米国パーテック・パートナーズが2月11日に発表した「2020 Africa Tech Venture Capital Report」によると、2020年のアフリカのスタートアップ(テック・デジタル分野)へのベンチャーキャピタル(VC)投資案件数(20万ドル以上の案件を対象)は359件(スタートアップ347社)と、「新型コロナ禍」にもかかわらず、前年の250件に比べ44%増と大きく伸びた。

一方で、スタートアップの資金調達額は14億3,000万ドルで、2018年の11億6,300万ドルは上回ったものの、前年の20億2,000万ドルから29%減だった。調達額は2016年以降、4年連続で増加していたが、過去5年間で初めて前年比減に転じた。同社は調達額が大きく減少したことについて、5,000万ドル以上の大型案件が前年比80%減と大きく減少したことを挙げ、「新型コロナ禍」やロックダウンによるものと分析している。また、スタートアップの成長ステージ別の調達額では、グロースステージが60%減と、4ステージ中で最大の減少幅になった。

国別では、調達額ではナイジェリアが約3億ドルで全体の2割強を占めて首位となり、ケニアがほぼ同額で2位、次いでエジプト、南アフリカ共和国、ガーナだった。投資案件数では、エジプトが前年比83%増の86件で全体の約25%を占めて1位、次いで南ア、ナイジェリア、ケニア、ガーナの順となった。

分野別では、フィンテックが調達額(3億5,600万ドル)、投資案件数(93件)とも全体の約25%を占めて前年に続き1位だったが、調達額は前年の8億3,600万ドルから57%減と大きく落ち込んだ。調達額では、アグリテック(1億7,900万ドル)、エンタープライズ(業務管理、1億5,800万ドル)、オフグリッド(分散型電力、1億4,800万ドル)、ヘルステック(1億4,100万ドル)と続いた。

フィンテックは、ナイジェリア、エジプト、ガーナの3カ国に80%近くの調達額が集中した。アグリテックは、調達額の79%をケニア1カ国が占めており、8,500万ドルの大型案件があったことが影響した。

(小松崎宏之)

(アフリカ)

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