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勤務形態に関する調査結果公表、約3割がハイブリッド勤務(英国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月20日 0時45分

添付資料PDFファイル(273 KB)

英国国家統計局(ONS)は11月11日に、勤務形態に関する調査の結果を発表した。調査は10月2~27日に実施され、労働者の28%の人々がハイブリッド勤務をしているとした(注)。ONSは、2021年以降、在宅勤務のみの労働者は減少しているものの、通勤と在宅を合わせたハイブリッド勤務モデルが一部の人にとって「ニューノーマル」となっているとした。在宅勤務のみと回答した割合は13%、出勤のみと回答した割合は44%だった。

2024年4月から6月にかけて行われた別の調査では、子供を持つ労働者は35%がハイブリッド勤務をしているのに対し、子供のいない労働者は24%だった。さらに、父親は母親よりもハイブリッド勤務を行っている傾向が強く、41%の父親がハイブリッド勤務であるのに対し、母親は30%にとどまった(添付資料図参照)。また30歳以上、管理職や専門家、高度な資格を持つ者もハイブリッド勤務形態を採用する傾向が強かった。

ONSは、在宅勤務が可能な人は、通勤時間が平均56分短縮され、睡眠と休息に平均24分多く、運動、スポーツ、心身の健康維持に平均15分多く費やすことができるとしている。また、企業側にとって、ハイブリッド勤務や在宅勤務を導入するにあたり、「従業員の心身の健康状態の改善」はよくみられる理由としている。英国シンクタンクのセンターフォーシティーズが発表した報告書では、パリ、シンガポール、ニューヨーク、シドニー、ロンドン、トロントの6都市の出勤状況についてまとめられており、ロンドンはトロントに次いで出勤日数の少ない都市(週平均2.7日)とされた。

一方で、11月5日にはスーパーマーケットチェーンのアズダが事業再編の一環として2025年1月からハイブリッド勤務を削減し少なくとも週3日は出勤を義務付ける意向を示し、アマゾンは2024年9月に2025年1月から従業員を週5日オフィスに戻すと発表するなど、出勤への回帰を促す動きもみられている。

しかし、政府が10月に発表した、労働者の権利を強化する「雇用権利法案」の中で、雇用主は、従業員からの要請に対して不合理と証明できない限りは、柔軟な労働形態をデフォルトにすることが含まれている(2024年10月18日記事参照)。

(注)過去7日間の勤務形態を聴取。過去7日の間で勤務していない者は除く。

(松丸晴香)

(英国)

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