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2023年の外国直接投資統計、再投資と負債性資本が全体の9割に(アルゼンチン)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月12日 0時20分

添付資料PDFファイル(159 KB)

アルゼンチン中央銀行は5月30日、2023年第4四半期(10~12月)の外国直接投資に関する報告書を発表した。それによると、2023年通年の外国直接投資額(ネット・フロー)は前年比47.6%増の223億5,200万ドルだった。中銀は、2016年第4四半期分の公表を最後に、外国直接投資額の詳細な統計を長らく公表していなかったが、2023年8月31日に公表を再開した。

2023年の外国直接投資額(ネット・フロー)を資本形態別にみると、出資資本(現地企業への純資本拠出)が15億6,500万ドル、合併・買収がマイナス400万ドル、収益の再投資が71億2,500万ドル、負債性資本(在外関連会社からの借り入れなど)が136億6,700万ドルだった(添付資料図参照)。収益の再投資と負債性資本の合計が全体の9割を占めたが、この背景には、債務問題に起因する厳しい資本取引規制によって利益送金ができず、輸入債務の支払いも滞っていることがある。負債性資本の内訳を見ると、122億9,400万ドルが滞留輸入債務となっている。中銀によると、滞留輸入債務は2022年第2四半期(4~6月)から急激に増加しており、輸入代金の支払い規制が強化された時期と重なっている。

2023年の外国直接投資額(ネット・フロー)を経済活動別に見ると、製造業、商業銀行、商業、鉱業の4産業が全体の9割を占めた(添付資料表参照)。製造業と商業では負債性資本が、商業銀行では収益の再投資が大部分を占めた。鉱業は負債性資本が大部分を占めたが、出資資本は全経済活動の中で最も大きかった。リチウムや炭化水素の開発に資金が流入していることが背景にあるとみられる。

国別に見ると、米国(全体の20.4%)、ブラジル(同16.7%)、スペイン(同13.6%)、スイス(同7.8%)、オランダ(同5.7%)、中国(同4.7%)の順となっている。日本からの直接投資額(ネット・フロー)は4億6,700万ドルで、全体の2.1%を占めた。中国からの投資では、総額の約6割を商業銀行、約2割を鉱業が占めた。日本からの投資では、約8割を製造業、残りを商業が占めた。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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