広州市、自動車産業の発展促進に関する意見募集稿を発表（中国）

中国の広州市工業・情報化局は8月17日、「自動車産業の加速的発展の促進に関する意見（意見募集稿）」（以下、意見）を発表した。意見は「3つの横〔電気自動車（EV）・自動運転車・燃料電池車〕」「3つの縦（乗用車・商用車・公共用車両）」「3つの核（コア技術・コア部品・コアプラットフォーム）」を中心に、自動車産業の発展を促進し、広州市が国際競争力を備えた「インテリジェント車」の都となることを目指すとした。

2027年までに広州市が達成を目指す主な目標は次のとおり。

（1）年間の自動車生産台数320万台超、自動車製造業の生産額6,700億元（約14兆700億円、1元＝約21円）超、（2）新エネルギー車（NEV）の年間生産台数150万台超、1社あたりのNEVの年間生産台数が50万台を超える企業を1～2社育成、（3）自動運転レベル2（高機能化）以上のシステム搭載車両の新車販売に占める割合を80％超に、自動運転レベル3（限定された領域内でシステムが原則として全ての運転タスクを実施するが、作動継続が困難となる場合、システムの介入などに運転者が適切な対応をする必要がある）以上のシステム搭載車両の新車販売に占める割合を20％超に、全市全域で自動運転の商用化を開始、（4）自動車電子産業のサプライチェーンを初歩的に構築し、市内における完成車と部品の生産額比率を1対0.5へ。

意見では、広州市の自動車産業の発展を図るため、補助金の支給などの支援措置を打ち出した。主な支援措置は次のとおり。

1. NEVのインテリジェント・コネクテッドカーの精力的な開発、自動運転の商用化の加速、水素燃料電池車産業の育成・加速に係る補助金の支給
2. コア技術を自主開発し管理可能とするための、イノベーションプラットフォームの完備に係る資金サポート
3. 車載用ソフトウエアの開発と需供適合の強化のための奨励金の付与
4. 自動車関連企業の「デジタル化」「スマート化」「ネットワーク化」「グリーントランスフォーメーション」の加速に係るソフトウエア購入・開発のための補助金の支給
5. 自動車の特色ある産業園区の構築のための補助金の支給
6. 自動車とスマート交通システムとの融合のための補助金の支給、自動車と空飛ぶクルマとの連携のための補助金の支給
7. 主要企業が海外における自動車の研究開発・生産基地を設置することの奨励、海外のニーズに応じた輸出型の車を開発し、輸出するための国外の許認可取得のための補助金の支給

今回の意見に対する意見募集は2024年9月16日まで行う。提出方法は次のとおり。

広州市工業・情報化局ウェブサイト（http://gxj.gz.gov.cn/hdjlpt/yjzj/answer/38350）にアクセスして回答
メールアドレス（[e-mail]）への送付
広州市越秀区府前路1号広州市政務大院総合ビル603弁公室 広州市工業・情報化局汽車産業処（連絡先：020-8312-3886）まで郵送で提出

（梁梓園）

（中国）