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香港政府、水素エネルギー開発戦略を発表(香港)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月25日 0時40分

香港特別行政区政府は6月17日、2050年までのカーボンニュートラル達成目標(注)への取り組みの一環として、「香港水素エネルギー開発戦略(Strategy of Hydrogen Development in Hong Kong)」を発表した。政府による具体的な取り組み内容は次のとおり。

(1)条例の整備:2025年上半期に、燃料として使用または使用予定の水素の生産、貯蔵、輸送、供給、使用を規制する関連条例の改正案を立法会(議会)に提出する予定。また、2027年までに国際基準に準拠した水素エネルギー認証基準を定める。

(2)他地域との連携:他地域と連携し、合弁事業による水素エネルギーの開発または輸入を促進し、海外投資を推進する。中国本土や海外の架け橋という香港独自の優位性を生かし、香港を水素エネルギー開発の実証基地として活用し、「一帯一路」地域の水素エネルギー産業の発展を支援する。また、インベスト香港をはじめとする関連部門間の連携を強化し、海外や中国本土の潜在能力のある企業や人材を誘致する。

(3)水素エネルギーの普及と促進:2027年までに香港島、九龍、新界で水素エネルギー充填(じゅうてん)所を設置し、多くの実証実験プロジェクトや試験を支援する。また、香港の水素エネルギー関連企業の技術者や従業員を対象とする人材育成支援を提供する。

政府は2022年に水素エネルギー開発促進を目的に、複数の政策局や専門部門が横断的に構成する「水素エネルギーワーキンググループ」を設置した。同グループでは、香港の水素エネルギー利用の暫定基準策定を支援したほか、クロスボーダーの水素輸送、水素供給施設の設置、水素輸送設備、水素関連施設の建設、水素の遠隔地での利用など14のプロジェクトに基本合意し、順次開始している。政府は今後、同ワーキンググループの役割と機能を拡大し、水素の応用利用のため関連技術の基準策定やガイドラインの開発、商業化に向けた助言なども行う予定だ。

(注)香港政府は2021年10月に「香港気候変動行動計画2050」を公表し、2050年までにカーボンニュートラルを目指すと発表した。

〔何樂晴(エスター・ホー)〕

(香港)

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