1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

バイデン米大統領のフランス国賓訪問、両国の包括的な協力関係示したロードマップ発表(米国、フランス)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月11日 10時40分

米国のバイデン政権は6月8日、米国とフランスとの協力関係を各地域、分野別に表した「フランス・米国ロードマップ」を発表した。ジョー・バイデン大統領は6月5~9日に、国賓待遇でフランスを訪れていた。ロードマップは、米国にとってフランスは250年近く続く最も古い同盟国とし、安全保障から経済まで幅広い分野の協力関係を示した。

ロードマップではまず、ロシアによる侵攻が続いているウクライナに対して、米国とフランスによる政治的、安全保障的、人道的、経済的支援の継続を再確認すると記載した。中東地域に対しては、イスラエルとハマスの紛争が続くパレスチナ自治区ガザ地区での即時停戦を求めるとともに、イスラエルに対して一層の人道的措置を求めた。インド太平洋地域については、ルールに基づく国際秩序、透明なガバナンス、公正な経済慣行、航行の自由を含む国際法の尊重に基づいた繁栄、安全保障、普遍的価値を推進するための協力強化をあらためて表明した。

デジタルガバナンスと新興技術分野では、人工知能(AI)について、リスクベース、人間中心、イノベーションフレンドリーなアプローチに沿って、安全、安心、信頼できるAIを推進することの重要性を認識するとともに、AIシステム開発に関する国際行動規範推進のため、G7での協力をあらためて表明した。バイデン政権は昨今、AIに対するルール整備を積極的に進めている(2024年5月1日記事2024年6月10日記事参照)。

また、バイデン政権は同日、両国による共同イニシアチブなどをまとめたファクトシートを発表した。ファクトシートでは、気候変動対策の協力の枠組みとして、「米国・フランス2国間クリーン・エネルギー・パートナーシップ」の進展について記した。同パートナーシップは2021年12月に立ち上げられ、2022年10月に首都ワシントンで、2024年5月にはパリで会合が行われている。経済面では、フランスの貿易業者や投資家などに対するE1とE2ビザの有効期限の4年間への延長を取り上げた。当該措置は2023年11月から行われており、それ以前の有効期限は25カ月だった。そのほか、2024年5月に署名された税関協力に関する共同声明についても記した。共同声明では、インテリジェンスや検査、捜査などの分野の協力関係強化をうたい、税関分野のベストプラクティスの共有を定めている。

中国に対しては、バイデン大統領はエマニュエル・マクロン大統領と臨んだ共同記者会見で「われわれはともに、過剰生産をもたらす中国の不公正な貿易慣行を懸念している。これは、世界経済にとって非常に重要であり、われわれは協調して行動しなければならない」と述べた。

(赤平大寿)

(米国、フランス)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください