1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

シスコン・シバックス、インド初の日本のフィギュア製造施設を開所(インド)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月23日 0時30分

日系の樹脂射出成型金型メーカーのシバックス・エンジニアリング(本社:タイ)と、変換器や計測器の製造や組立ラインの自動化を行うインド企業であるシスコン・インスツルメントとの合弁企業シスコン・シバックスは10月12日、インド南部のベンガルールにフィギュアやプラモデルなどの玩具製造工場の開所式を行った。シバックス・エンジニアリング代表取締役およびシスコン・シバックス取締役の柴野晴雄氏に、合弁会社設立の経緯や製造する製品について聞いた(10月14日取材)。概要は次のとおり。

(問)インドで玩具製造の分野に進出した経緯は。

(答)シスコン・インスツルメンツに工場改善のコンサルテーションを提供しており、金型事業で協業の話が出た中で市場調査を行ううち、インド国内で製造される玩具が少なく、大半が輸入品で価格が高いことが分かった。シバックス・エンジニアリングはタイで約20年間、フィギュアやプラモデルの射出成型金型を製造し、日系の大手玩具メーカーに納めていた経験から、インド国内でのフィギュアなどの製造について提案を行い合意に至った。また、中国の玩具メーカー2社とも技術提携し、開発や量産のサポートを受ける体制を整え、世界シェア約9割の中国製玩具の品質をインドで再現できると判断した。

(問)玩具製造の市場性は。

(答)インド国内に流通している、日本のコンテンツを使ったフィギュアやプラモデルなどの大半が海外から輸入された模倣品で、日本での販売価格の約3倍で流通している。インドで製造することにより、正規品が現在より手の届きやすい価格でインドの日本のコンテンツファンに提供することが可能になり、市場性は大いにあると考えている。現在も、複数の日本のコンテンツ事業者や玩具メーカーと商談を行っている。

(問)工場の特徴は。

(答)工場の面積は1,858平方メートルで、成形、塗装、金型の整備、組み立てまで一気通貫で製造できる体制を取っている。また、隣接する敷地に第2工場を建てた際には組み立てを移管し、生産の増強もすぐに行える予定だ。シスコン・インスツルメンツが専用機メーカーで工場自動化の設計にかかる知見が豊富なため、従来型のマンパワーを要する工場ではなく、立ち上げから大部分の工程を自動化する前提で工場を設計した。

(問)製造までのスケジュールは。

(答)日系の大手玩具メーカーとの版権や販路の確認、契約などの手続きがあるため、2026年ごろに製造開始、2027年から輸出も含め流通開始となる見込み。現在、インドの神話のキャラクターをモチーフにしたフィギュアを自社のプライベートブランドとして2025年から製造開始すべく、開発を進めているところだ。

インドにおけるコンテンツ産業の盛り上がりを受け(2024年4月26日2024年9月24日記事参照)、今後、正規のライセンス商品が普及啓発されることが期待される。

(大野真奈)

(インド)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください