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大統領選の有力候補者が選挙公約を発表(スリランカ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月5日 11時0分

スリランカでは、9月21日に実施する大統領選挙に向けて有力候補者が相次いで選挙公約を発表するなど、選挙戦が本格化している。

無所属で立候補した、連立与党・統一国民党(UNP)党首のラニル・ウィクラマシンハ大統領は8月29日に「5カ年計画」を発表し、(1)必需品への課税免除による生活費削減、(2)雇用拡大および賃金上昇、(3)専門家によるサービスへの課税免除や間接税廃止の今後2年以内での実施、(4)医療や教育、職業訓練といったサービスへの投資促進による経済政策、(5)土地所有権の明確化や公的扶助の提供を掲げた。

マヒンダ・ラージャパクサ元大統領の子息で、国会で多数の議席を占める連立与党・スリランカ人民党(SLPP)のナーマル・ラージャパクサ氏は9月2日に選挙公約を公表し、国益の追求や経済社会の発展、環境の持続可能性を国家の優先事項とした上で、イノベーションの推進や投資の促進、自由の保護を強調した。

野党・統一人民戦線(SJB)党首のサジット・プレマダーサ氏は8月29日、「全国民のための勝利」を発表。(1)強靭(きょうじん)な経済の創出、(2)教育や医療、社会サービスへの平等なアクセス、(3)デジタル公共インフラを通じた政府サービス向上、(4)低所得者層向け住居の提供などによる生活の質の確保、(5)安全保障や持続可能な環境の確保を通じた国家の保護を訴えた。

野党・国民の力(NPP)/人民解放戦線(JVP)党首のアヌラ・クマーラ・ディサーナーヤカ氏は8月26日、「繁栄する国家、素晴らしい生活」を発表。(1)堅実な成長と公正な富の配分を通じた経済的繁栄、(2)社会発展に貢献する人材や優れたIT人材を育むための教育、(3)人々の健康的な生活を支える質の高い医療サービスや、教養ある市民の創出、(4)清潔で快適な居住環境や職場環境の醸成、(5)国際的に評価される国づくりや女性が安心して労働に従事するための安全な環境の確保、(6)国家を構成する多様なアイデンティティーや権利平等原則の順守、を掲げた。

写真 集会で演説するSJB党首のサジット・プレマダーサ氏(ジェトロ撮影)

集会で演説するSJB党首のサジット・プレマダーサ氏(ジェトロ撮影)

(大井裕貴)

(スリランカ)

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