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バイデン米政権、半導体ポリシリコン製造のHSCに最大3億2,500万ドルの直接資金援助を発表(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月25日 0時45分

米国商務省は10月21日、半導体用ポリシリコン製造のヘムロック・セミコンダクター(HSC、本社:ミシガン州)に対し、CHIPSおよび科学法(CHIPSプラス法)に基づき、最大3億2,500万ドルの直接的な資金援助をすることについて、同社と予備的覚書(PMT)を締結したと発表した。

2022年8月に成立したCHIPSプラス法は、米国内の半導体産業の振興を目的に、半導体製造施設・装置などの建設や拡張などを行う企業に対し、390億ドルの助成と25%の投資税額控除を行うほか、研究開発を行う企業に110億ドルの助成などを規定している。CHIPSプラス法に基づく半導体製造施設などの投資への助成金拠出の発表は今回で22社目(注1)で、助成額の合計は360億ドル以上に達する。

助成対象となるのは、ミシガン州ヘムロックのHSCの既存キャンパス内で、超高純度半導体用ポリシリコンの生産と精製を行う製造施設の新設プロジェクトだ。商務省の発表によると、同プロジェクトにより製造部門で約180人、建設部門で1,000人以上の雇用創出を見込んでいる。

商務省のジーナ・レモンド長官は「ポリシリコンは半導体の基板材料で、経済や国家の安全保障を支える半導体の製造には、同材料の信頼できる供給源を確保することが重要だ」と述べた。

なお、ミシガン州は、同州の「メーク・イット・イン・ミシガン・コンペティティブネス・ファンド(Make It in Michigan Competitiveness Fund)」(注2)からHSCに対して4,000万ドルの助成金を拠出し、ミシガン経済開発公社(MEDC)からも追加の支援を行うと発表している。

(注1)直近の21社目は、10月17日に光半導体や機器メーカーのインフィネラのカリフォルニア州、ペンシルベニア州の半導体関連施設の建設プロジェクトに対して発表されていた(2024年10月21日記事参照)。

(注2)連邦政府の支援を受けた投資を活性化させるためのマッチ・グランツ(match grants)などの資金提供を目的とした州の資金源。マッチ・グランツは、受領者がプロジェクトに一定額を拠出し、その額に比例して受け取ることのできる助成金。

(星野香織)

(米国)

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