米ボーイング、ポーランドにエンジニアリング拠点3カ所を新設(ポーランド、米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月11日 1時5分
米国の航空機大手ボーイングは6月3日、ポーランドの3都市(首都ワルシャワ、北部グダニスク、南東部ジェシュフ)に、それぞれ既存拠点を拡張する新たなエンジニアリング拠点を開設したと発表した(プレスリリース)。同社はポーランドで35年以上、1,100人以上の従業員を有して活動しているが、新拠点では民間航空機や防衛システムの製造のほか、研究開発(R&D)プロジェクトが行われ、新たに数百人の雇用を計画する。
同社の主要なエンジニアリング拠点があるジェシュフでは、機械工学、電気工学、顧客サポートなど幅広いエンジニアリング活動を行っている。ソフトウエア開発や航空電子工学に優れるグダニスクの拠点では、航空機用の先進技術開発、ワルシャワでは、ウカシェビチ航空研究所(注)と協力し、製造エンジニアリングや材料テストを行う。
同社ポーランドとウクライナ技術センターのリンダ・ハプグッド・エンジニアリング担当次長は、ボーイングはポーランドでの長期的なエンジニアリング拠点の構築に注力しており、同国がこれらに必要なスキルを備える人材を有するだけでなく、航空産業の研究・教育機関が集まっていることから、今回の拠点開設は論理的なステップだったと語る。
ポーランドの投資・貿易庁(PAIH)の資料によると、ポーランドは100年以上の航空産業の歴史があり、300以上の企業・研究機関などを有する。ジェシュフには同国最大の航空宇宙産業クラスター「アビエーション・バレー」があり、193のメンバー企業・機関、3万5,000人以上の雇用を抱える。2003年の設立以降、ポーランドの南東部を欧州の航空宇宙産業のリーダー的地域にするべく、既存の製造基盤の改善、価格競争力あるサプライチェーンの構築、教育機関との連携、投資誘致などを行っている。
(注)ウカシェビチ航空研究所は、1926年に設立したポーランドの航空研究所。主な研究分野は航空、宇宙、無人航空技術で、ボーイングやエアバス、欧州宇宙機関(ESA)など、大手企業・機関と協力している。
(柴田紗英、ニーナ・ルッベ)
(ポーランド、米国)
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