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EU・メルコスールFTA交渉が合意(ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイ、メルコスール、EU、ボリビア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月10日 10時30分

ブラジル外務省は12月6日、EU・メルコスール間の自由貿易協定(FTA)交渉が合意したと発表した。前日の5から6日にかけて、ウルグアイの首都モンテビデオ市で開催された第65回メルコスール首脳会議で発表した。ブラジル外務省によると、署名した協定文書は後日公開される。

両地域間のFTAは2019年6月に実質合意に達していたが(2019年7月1日記事参照)、最終的な合意と署名に時間を要していた。

6日付の現地紙「メルコプレス」によると、欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は記者会見で「これは歴史的な出来事だ」と述べた上で、「われわれはパートナーとして、より多くの雇用を生み出し、より多くの選択肢と、より良い価格を提供することになるだろう」と語った。また「メルコスールは双方の消費者と企業に大きな利益をもたらし、EUからの投資増加は大きなビジネスチャンスをもたらすだろう」と付け加えた。翌7日付の「メルコプレス」では、このFTAが発効すると、2044年までに両地域の貿易額は5.1%増加し、GDPの押し上げ効果は0.34%と分析する。サンパウロABC連邦大学の教授は、協定による経済効果を実感するまでには時間がかかるとしながらも、「貿易が拡大することは間違いない」と述べた。ブラジル政府はEU企業による対ブラジル投資の増加を見込んでいる(7日付「メルコプレス」)。

複数の現地紙によると、物品貿易については、EUからメルコスールに輸入される完成車は最長15年かけて無関税化する。一方、電動車や新技術を搭載した自動車では、さらに長期間の関税削減までの期間が設けられており、18年から30年かけて関税が撤廃されるとみられる(12月6日付の現地紙「アジェンシア・ブラジル」、7日付の「メルコプレス」)。EU側では、ブラジルからの輸入品のうち、豚肉、エタノール、砂糖、米、蜂蜜、トウモロコシ、ソルガム、チーズなどに関税割当が付与されると報じられている(12月7日付「メルコプレス」)。

(辻本希世)

(ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイ、メルコスール、EU、ボリビア)

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