アルジェリア大統領選、現職が94%超の得票率で再選(アルジェリア)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月10日 14時0分
国営アルジェリア通信(APS)によると、独立選挙国家機構(ANIE)は9月8日、前日に投票が実施されたアルジェリア大統領選挙において、現職で無所属のアブデルマジッド・テブン氏(78歳)が得票率94.65%(約532万票)で再選されたと発表した。今回の発表は暫定結果で、最終結果は後日発表される。
野党でイスラム主義政党の「平和のための社会運動」(MSP)のアデラリ・ハッサニ党首(57歳)が得票率3.17%で2位、社会主義戦線(FFS)のユセフ・アウシシュ党首(41歳)が2.16%で3位となった。海外在住有権者を除き、国内在住有権者のみの投票率は48.03%にとどまったが、2019年の大統領選挙より約8ポイント高かった。
一方、ANIEが発表した暫定結果に、本来あるはずの無効票数および白票数が発表されなかったため、有権者総数約2,435万人に対する各候補者の得票数の正確性に疑問が生じている、と多数の外国メディアが報道した。テブン氏を含む候補3人は、共同声明を通じて、選挙管理委員会が発表した暫定結果の数字が「不正確、矛盾、曖昧、支離滅裂」と主張した。
なお、投票率は午後5時の時点では26.46%にとどまっていたため、ANIEは特別措置として投票所の営業時間を午後8時まで延長した。最終投票率は投票所が閉鎖された午後8時の時点で48.03%に達したので、わずか3時間で投票者数がほぼ倍増したことになる。このため、最終投票率についても、疑問を持っている外国メディアが多い。
フランス国際関係戦略研究所(IRIS)アソシエート・リサーチャーのブラヒム・ウマンスール氏(2024年3月29日付地域・分析レポート参照)は、フランス国営ラジオ放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の9月8日付インタビューで、「テブン氏の再選自体は驚くべきことではないが、得票率は非常に高く予想外の数字だ。この数字により、再選の正当性を高めようとした可能性がある」とコメントした。
(ピエリック・グルニエ)
(アルジェリア)
外部リンク
- 物流の現状について、阪急阪神エクスプレスのダッカ所長に聞く(バングラデシュ)
- ペルーのフジモリ元大統領が死去(ペルー)
- 米中国特別委員長、ジョージア工科大による天津大との提携解消を歓迎する声明発表(中国、米国)
- 米主要港、7月小売業者向け輸入コンテナ量は前月比8.1%増、東海岸の港湾スト懸念で輸入増続く(米国)
- 8月の米消費者物価指数、前年同月比2.5%に低下も、コア指数は足踏み(米国)
- EU司法裁、米アップルに130億ユーロの追徴課税を決定、アイルランドの税制優遇が背景(EU、アイルランド)
- 米商務省、サプライチェーンサミットを初開催、IPEF通じた協力も議論(米国)
- 米大統領候補のハリス氏とトランプ氏の討論会、ハリス氏「勝利」も、なお接戦(米国)
- アイスペース、ルナ・アドバイザリー・ボード設立を発表、地球と月の経済圏構築を目指す(日本、米国)
- メキシコ経済省、ACE55号の自動車部品の原産地規則解釈を再度厳格化(ブラジル、メキシコ)
この記事に関連するニュース
ランキング
-
1紛争地の人道支援で死者281人 過去最悪、ガザ被害中心
共同通信 / 2024年11月23日 7時40分
-
2ハンガリー首相、ネタニヤフ氏を招待 ICC逮捕状を無視
AFPBB News / 2024年11月23日 13時54分
-
3中国、持論を曲げ対日ビザ免除再開 景気低迷やトランプ氏再登板が影響か 日本側は驚き
産経ニュース / 2024年11月22日 19時44分
-
4「イスラエル首相に逮捕状」で分かれる各国の反応 米国は反発も、トランプ氏の対応に注目
産経ニュース / 2024年11月22日 20時59分
-
5「若者14人が墜落死」金正恩”絶対命令”の現場写真
デイリーNKジャパン / 2024年11月23日 5時19分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください