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メキシコ大統領、米国による関税賦課延期を発表(メキシコ、米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年2月4日 13時35分

メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領は2月3日の早朝記者会見で、メキシコからの米国の輸入関税賦課(25%)が1カ月延期になった旨を発表した。前日の2月2日には、「安全保障と公衆衛生に関するワーキンググループ設置」(2025年2月4日記事参照)を米国へ提案していた。同大統領は2月3日の会見に先立ち、自身のX(旧Twitter)において、次の4点を発表している。

1. メキシコから米国への麻薬密売、特にフェンタニルの密輸を防ぐため、直ちに1万人の国家警備隊を派遣して北部国境地域の警備を強化する
2. 米国はメキシコへの高性能兵器の密輸を阻止するために協力する
3. 今日から安全保障と貿易の2つの分野でワーキンググループ設置する
4. 今日から1カ月の間、追加の関税賦課を停止する

会見内では、シェインバウム大統領が2月3日午前8時からドナルド・トランプ大統領と45分間程度の電話会談を行ったと明かされた。その中でシェインバウム大統領は移民問題について、基本的人権を尊重しながら、成果を上げてきたことを主張した。また、フェンタニルをはじめとするメキシコから米国への麻薬密売を減らすことについて話し合い、北部国境に国家警備隊を配置するという合意に達したと述べた。次いで、米国から大量の強力な兵器がメキシコに流入し、犯罪組織が武装し、戦力が強化されている旨を説明し、武器の密輸を防ぐための米国の支援を要請した。さらには、貿易赤字については、貿易パートナーとして貿易協定を締結している結果であり、中国やその他の国々、世界の他の地域と競争を続けるためには、締結された協定を維持することが最善の方法だと説明した。その後、安全保障と貿易に関するワーキンググループの立ち上げを提案し、合意したとしている。

関税賦課回避に関する具体的な会話内容を公開

追加関税に関しては、シェインバウム大統領から関税賦課の保留を提案したと発表された。トランプ大統領からの「どの程度の期間関税賦課を中断したいのか」という問いに、シェインバウム大統領は「永遠に中断したい」と答えた。しかし、トランプ大統領から再度「どの程度の期間中断したいのか」と問われ、「それでは、1カ月間保留しましょう。その1カ月で成果を上げることができるでしょう」と答えたとしている。なお、シェインバウム大統領が2月2日の会見で発言していた「プランB」については明確な言及はなく、その内容については、今後の関税賦課に関する動向次第で明かされることとなった。

(阿部眞弘)

(メキシコ、米国)

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