1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

米財務省、経済制裁違反に関する当局提出資料のガイダンス更新(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月9日 13時0分

米国財務省外国資産管理局(OFAC)は7月5日、米国の経済制裁措置に違反した疑いのある当事者がOFACに提出する資料に関するガイダンスを更新したと発表した。

OFACは、米国の安全保障・外交政策上の脅威となる国・地域、事業体・個人に対するさまざまな経済制裁プログラムを執行・管理している(注1)。例えば、約1万2,000件の制裁対象の事業体・個人をまとめた「特別指定国民(SDN)」リストに指定された事業体・個人に対しては、在米資産の凍結や、米国人(注2)との資金・物品・サービスの取引禁止を科している(注3)。

OFACは、同局が執行・管理する経済制裁プログラムに違反した疑いのある当事者に対して、その事実確認などのために取引内容の説明を求める行政召喚令状(Administrative Subpoena)や情報提供依頼(Request for Information:RFI)を送付する。今回更新したガイダンスでは、主にこうしたOFACからの説明要請に回答する際、または、違反した可能性を自主的に情報開示する際に、当事者がOFACに提出する資料に含めるべき内容や提出方法の基本的なルールを示した。OFACは、特に100ページを超過するような大量の資料が提出される際を想定し、事実確認などの効率化を図る目的だとしている。ガイダンスは4章に分かれ、各章の具体的な内容は次のとおり。

1. 資料編成に関するガイダンス:OFACからの説明要請で示された順に提出資料を論理的で分かりやすく整理すること、また、提出資料には、証拠書類として、背景事情に関する文書の内容の基礎を示し、必要な補足を加えた別紙も含めることなど。
2. 資料の電子提出に関する慣例:原則としてテキストはPDFファイル、画像はJPG・PDF・PNGファイル、音声はMP3形式、動画はMP4形式で提出することなど。
3. 総容量150メガバイト未満の資料提出に関するガイダンス:電子メールで提出すること、電子メールは1通当たり50メガバイトを超えないことなど。
4. 総容量150メガバイト以上の資料提出に関するガイダンス:OFACの専用ポータルサイトを通じて提出すること、事前にポータルサイトの利用申請することなど。

(注1)制裁の理由や内容は各制裁プログラムによって異なる。OFACが執行・管理する経済制裁プログラムの一覧は、OFACウェブサイトを参照。制裁対象の事業体・個人は、OFACデータベースで検索が可能(2024年5月8日記事参照)。

(注2)米国市民、米国永住者、米国の法律に基づく、もしくは司法権が及ぶ域内に存在する法人(外国支所も含む)、もしくは米国内に存在するあらゆる個人を指す。

(注3)SDNが直接または間接的に50%以上所有する事業体も当該制裁の対象となる。

(葛西泰介)

(米国)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください