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2023年の天然ガス輸入は前年比7.6%減(トルコ、ロシア、イラン)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月4日 1時35分

添付資料PDFファイル(162 KB)

トルコのエネルギー市場規制機構(EPDK)が6月20日に公表した2023年の天然ガス市場レポートによると、同国は2023年に前年比7.64%減の504億8,400万立方メートルの天然ガスを輸入した。

トルコは年間500億立方メートル以上を国内で消費しており、天然ガス需要のほぼ全体を輸入に依存している。天然ガスはロシア、アゼルバイジャン、イランからパイプラインを通じて輸入し、液化天然ガス(LNG)は長期契約とスポット市場を通じて輸入している。2023年のパイプラインによる輸入は362億1,300万立方メートルで、輸入全体の71.7%を占め、残りの28.3%(142億7,100立方メートル)がLNGによる。LNG輸入の66.4%は長期LNG購入契約、33.6%がスポット市場を通じて購入した。

国別では、ロシアからの輸入が首位で、213億4,000万立方メートル(主にパイプラインで、輸入全体の42.3%)を占めた。第2位がアゼルバイジャンで、南ガス回廊(SGC)を通じ、全体の20.3%(102億5,700万立方メートル)、第3位がアルジェリアからの長期契約LNG(59億8,800万立方メートル)で全体の11.9%、イランからのパイプラインガスが10.7%(54億500万立方メートル)だった。LNGのスポット市場を通じては、米国から全体の8.0%(40億1,100立方メートル)、エジプトから2.6%(13億1,900万立方メートル)相当を輸入している(添付資料表参照)。

トルコでは、国営石油ガス・パイプライン輸送会社(BOTAŞ)が全体の90.45%相当の天然ガスを輸入している。その他は民間のアクフェル・ガス、ボスフォルス・ガス、キバル・エネルジ、SOCARエネルジ、エゲ・ガスによる。

EPDKの報告によると、国内のガス生産量は2023年に前年比2.1倍の807億2,800万立方メートルとなった。生産増の大部分は2020年に発見され(2020年8月27日記事参照)、2023年9月に生産が始まった「サカルヤガス田」によるものとされる。ゾングルダク北西、黒海沖のサカルヤガス田は現在、1日当たり約500万立方メートルを生産している。同ガス田は推定7,100億立方メートルの埋蔵量を有し、生産がピークに達した場合、トルコの需要の30%を供給する予定だ。

なお、トルコは2023年にパイプラインにより、ブルガリア、ギリシャ、ルーマニアなどバルカン諸国を中心に、8億9,630万立方メートルの天然ガスを輸出した。

(中島敏博)

(トルコ、ロシア、イラン)

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