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バイデン米政権、インドとの戦略的技術パートナーシップ強化に関するファクトシート発表(米国、インド)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2025年1月9日 10時50分

米国のバイデン政権は1月6日、米国とインドの戦略的技術パートナーシップ強化に関するファクトシートを発表した。ジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)が1月5~6日にインドを訪問し、ナレンドラ・モディ首相やアジト・ドバル国家安全保障顧問らと会談していた。サリバン補佐官のインド訪問は今回が最後になるとみられる。

ファクトシートではまず、ジョー・バイデン大統領とモディ首相によって「米印重要新興技術イニシアチブ(iCET)」(2024年6月21日記事参照)が2022年5月に立ち上げられて以降、両国はテクノロジーと防衛に関するサプライチェーンの強靭(きょうじん)化を行ってきたと記載した。その上で「宇宙技術協力の新時代の幕開け」「防衛技術イノベーションと産業協力の深化」「21世紀のクリーンエネルギーと重要鉱物資源パートナーシップ構築」「戦略的半導体サプライチェーンパートナーシップの促進」「人工知能(AI)、先進コンピューティング、量子に関する新たな協力関係の構築」「人材、才能、イノベーション拠点の橋渡し」と題した分野で、両国が達成した成果を記載した。

このうち重要鉱物については、グラファイト、ガリウム、ゲルマニウムなどのサプライチェーンにおける協力推進、リチウム、チタン、ガリウム、バナジウムなどの選鉱と鉱物加工技術の共同開発などを成果に挙げた。半導体については「半導体サプライチェーンとイノベーションパートナーシップ」(2023年3月14日記事参照)を基にした半導体製造への投資促進や、最先端の半導体、パッケージングに関する研究開発の促進などを成果だとした。AIについては、2024年10月にバイデン政権が発表した「AIの開発や利用に関する国家安全保障覚書(NSM)」(2024年10月25日記事参照)を基にしたAIの国家安全保障上の利用に関する協力強化と安全、確実、信頼性の高いAIの開発促進を成果に挙げた。

サリバン補佐官とドバル顧問は定期的に会合を重ねてきた。ファクトシートの発表前に行われた会合はその総仕上げ(capstone meeting)となった。米国とインドは2020年以降、「包括的グローバル戦略パートナーシップ」の下で友好関係にあり、米印商業対話を重ねてきたほか(2024年10月7日記事参照)、インド半導体ミッション(ISM)との連携も深めてきた(2024年9月10日記事参照)。だが、1月20日に発足するトランプ次期政権下でも、こうした枠組みが継続されるかどうかは不透明だ。モディ首相はドナルド・トランプ次期大統領に対して好意的とみられている中(2024年11月12日記事参照)、今後の両国の動向が注目される。

(赤平大寿)

(米国、インド)

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