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8月の米地区連銀報告、経済活動が横ばい・減少と回答する地区数が増加(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月5日 10時55分

米国連邦準備制度理事会(FRB)は9月4日、地区連銀経済報告(ベージュブック)を発表した。7月9日~8月26日までの期間のデータに基づくもの。全体概況は、「経済活動は3地区でわずかに増加し、9地区で横ばいまたは減少した」と前回(大多数の地区でわずかから控え目に増加、5地区で横ばいまたは減少)に続いて下方修正された。先行きに関しては、「全般的には今後数カ月間は安定または多少改善すると予想されているものの、3地区では若干の減少が予想されている」とした。

分野別では、消費について、「ほとんどの地区で減少した」として前回(家計支出はほとんど変化がなかった)に続いて下方修正された。自動車販売に関しては、「販売増加を報告した地区もあれば、金利上昇と車両価格の高騰により販売が鈍化したと報告した地区もあった」として、前回と同様にまちまちな状況となっているもようだ。

企業部門の活動に関しては、製造業では「ほとんどの地区で減少し、2地区からはセクターの継続的な減少の一環との指摘があった」、住宅部門では「まちまちだが、ほとんどの地区で住宅販売の軟調さが示された」と報告されている。

労働市場に関しては、雇用者数について、全体としてはおおむね横ばいからわずかに上昇したとの認識を示した。また、(1)5地区では全体の従業員数がわずかから控え目に増加した、(2)いくつかの地区では企業がシフトや勤務時間を削減し、募集中の職種を空席のままにしたり、自然減で従業員数を減らしたりした、(3)レイオフの報告は依然としてまれ、など前回と同様に雇用情勢の緩やかな軟化を示唆する内容となっている。

物価については、全体的な基調としては「控え目に上昇した」と、前回の判断を維持したが、3地区ではわずかな上昇にとどまったとした。

(加藤翔一)

(米国)

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