1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

連邦政府、重工業のGHGなど排出削減に9,100万豪ドル支援(オーストラリア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月2日 0時0分

オーストラリア連邦政府のクリス・ボーウェン気候変動・エネルギー相とエド・ヒュージック産業・科学相は7月12日、重工業の温室効果ガス(GHG)などの排出削減支援に9,100万オーストラリア・ドル(約89億1,800万円、豪ドル、1豪ドル=約98円)投じることを発表した。

連邦政府は2022/2023年度予算案(2022年12月2日記事参照)で地方の産業の脱炭素化や新エネルギー産業の促進を支援するため、19億豪ドルの「地域振興基金(Powering the Regions Fund)」の設立を発表した。今回の措置は同基金を通じて助成が行われる。

具体的には、連邦政府は6つの新規プロジェクトを選定し、プロジェクトへの支援を通じて、年間100万トン以上のGHGなどの削減効果を見込み、地域で新たな雇用機会の創出にもつながると説明した。新規プロジェクトと助成金額は次のとおり。

ケストレル炭鉱(クイーンズランド州ボーエン盆地)での通気メタン排出削減(3,720万豪ドル)
肥料製造企業インシテック・ピボットの肥料工場(クイーンズランド州フォスフェイトヒル)で、ガス火力発電から再生可能エネルギー発電(太陽光発電、蓄電池)への切り替え(2,800万豪ドル)
爆薬製造企業ダイノ・ノーベルの硝酸アンモニウム工場(クイーンズランド州ボーエン盆地)で亜酸化窒素(N2O)排出削減技術の導入(980万豪ドル)
肥料製造企業CSBPのシアン化ナトリウム工場(西オーストラリア州クイナナ)で、窒素酸化物(NOx)の排出量を削減する排ガス処理施設導入(750万豪ドル)
ボインアルミニウム製錬所(クイーンズランド州グラッドストーン)でのエネルギー効率向上(540万豪ドル)
石油精製企業ビバエナジーのジーロン製油所(ビクトリア州ジーロン)内の設備電動化(300万豪ドル)

ヒュージック産業・科学相は、これらのプロジェクトが国内でまだ大規模に導入されていない技術の実証を支援するもので、実証を通じて技術を産業界全体に迅速に普及できるだろうと述べた。また、オーストラリアの産業界は「フューチャー・メード・イン・オーストラリア」イニシアチブ(2024年4月22日記事参照)の実現に向けて、低炭素社会への移行や雇用確保など重要な役割を果たすとし、国内産業の重要性を強調した。

(青島春枝)

(オーストラリア)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください