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2024年上半期の貿易、輸出入ともにプラスに転じる(台湾)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月23日 0時0分

添付資料PDFファイル(132 KB)

台湾財政部が7月9日に発表した貿易統計(速報)によると、2024年上半期(1~6月)の輸出は前年同期比11.4%増の2,250億3,323万ドルとなった(添付資料表1、2参照)。輸入は7.8%増の1,889億1,066万ドルで輸出入ともにプラスに転じた。上半期の貿易収支は361億2,257万ドルの黒字となった。

国・地域別にみると、輸出では中国向けは前年同期比4.4%増とプラスとなったものの、香港向けは12.6%減だった。一方、米国向けは60.6%増、ASEAN向け22.6%増と2桁増になったが、日本、EU、中東向けはいずれも減少した。台湾企業は米国が対中追加関税を発動した2018年以降、ASEANなどへの移転や台湾への域内回帰によりサプライチェーンの移転を加速させており、輸出に占める中国(香港を含む)のシェア減少が続いている。

輸入では、米国が前年同期比27%増と最も伸びが大きく、次いで中国14.8%増、ASEAN14.2%増となった。

輸出を商品別(注)にみると、情報通信機器(前年同期比2.1倍)と石油製品(1.1%増)のみがプラスとなり、情報通信機器の伸びが輸出全体を牽引した。輸入では、情報通信機器(35.3%増)のほか、電子部品(25.3%増)、卑金属および同製品(13.4%増)が2桁増となった。情報通信機器のうち、特に伸びが大きいのはパソコンおよび付属品、ストレージだった。

財政部は、輸出入がともにプラスに転じた背景について、前年同期の基数の低さに加え、新興・デジタル分野のビジネスチャンスの盛り上がりや、消費者製品のニーズの回復、サプライチェーンにおける在庫積み増しの動きもプラスに働いた、と分析している。今後の見通しについては、「各国の利上げの動向や米中対立といった不確定要素はあるものの、世界経済の回復が続いていること、人工知能(AI)や高性能コンピューティング(HPC)の需要が拡大していることなどから、下半期においても輸出は増加傾向が続く」との見方を示した。

(注)HSコード改正(HS2022)に伴い、2023年6月から「光学器材」に分類されていた輸出品目の一部が「情報通信機器」に分類された。また、「光学器材」の範囲が拡大され、「光学および精密機器」に名称変更された。

(江田真由美)

(台湾)

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