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IPEF閣僚会合開催、公正な経済協定も発効へ(米国、日本、インド、ニュージーランド、韓国、シンガポール、タイ、ベトナム、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、オーストラリア、フィジー)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月25日 14時10分

米国商務省は9月23日、ジーナ・レモンド長官がインド太平洋経済枠組み(IPEF)に参加する13カ国の閣僚と、IPEFのサプライチェーン協定、クリーン経済協定、公正な経済協定に関する閣僚会合に参加したと発表した。閣僚会合は2024年に入って3回目で、オンラインで行われた。今回の閣僚会合では、各協定で新たに寄託を終えた国が発表され、公正な経済協定が10月12日に発効することがわかった。

IPEFは、2022年5月に発足したインド太平洋地域の経済協力関係の深化を図る枠組みで、(1)貿易、(2)サプライチェーン、(3)クリーン経済、(4)公正な経済、(5)IPEF全体の効果的な運用の5つの柱で交渉が行われてきた。閣僚会合ではこのうち、10月中旬に発効するクリーン経済協定、公正な経済協定、IPEF協定の発効を歓迎した。クリーン経済協定とIPEF協定は9月11日にシンガポールが寄託したことで、発効に必要な寄託国数5カ国に達して要件を満たし、10月11日に発効することが決まっていた(2024年9月13日記事参照)。商務省の発表によると、ニュージーランドがクリーン経済で、ニュージーランドとタイが IPEF協定で新たに寄託を終えた(注1)。公正な経済協定については、これまでに寄託を終えていたフィジー、マレーシア、米国、シンガポールに加え、ニュージーランド、タイも寄託したことで、10月12日に発効することになった。2月に既に発効したサプライチェーン協定では、新たにオーストラリアとニュージーランドが寄託を終えた(注2)。

閣僚会合では、それぞれの協定における協力関係強化が再確認された。サプライチェーン協定では、協定によって設立が定められているIPEFサプライチェーン協議会、IPEFサプライチェーン危機対応ネットワーク、IPEF労働権諮問委員会から成るIPEFサプライチェーン機関を通じた連携強化が再確認された。クリーン経済協定では、ベトナムの水質向上のため4,800万ドルのグリーンボンド発行を支援するIPEF基金の最初のプロジェクトを歓迎すると発表された。公正な経済協定では、参加国のキャパシティービルディングのため、商務省がIPEF参加国に対して提供する外国贈収賄や企業責任、コンプライアンスに関する2年間の研修プログラムなどが発表された。

今回の発表で、5つある協定のうち4つの発効が確実になった。一方で、残りのIPEF貿易協定については、米国内でデジタル貿易に対する見解が分かれていることなどから、交渉が進んでおらず、発効に向けた道筋はいまだ見えないままとなっている(2024年7月16日記事参照)。

(注1)9月11日までにクリーン経済協定とIPEF協定の寄託を終えていたのは、フィジー、日本、マレーシア、シンガポール、米国。

(注2)サプライチェーン協定は、9月末時点でフィジー、インド、日本、韓国、マレーシア、シンガポール、タイ、米国で発効している。

(赤平大寿)

(米国、日本、インド、ニュージーランド、韓国、シンガポール、タイ、ベトナム、ブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピン、オーストラリア、フィジー)

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