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バンテン州とバタム市に新しい経済特区(SEZ)を指定(インドネシア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月18日 0時50分

インドネシア政府は10月7日、政令2024年第38号および39号を公布・施行し、バンテン州タンゲラン県、リアウ諸島州バタム市に新たな経済特区(SEZ)の2カ所を指定した。

タンゲラン県のSEZは、教育・医療・デジタル分野を推奨業種とし、敷地面積は59.7ヘクタール。完全稼働時の投資目標額は18兆8,000億ルピア(約1,786億円、1ルピア=約0.0095円)で、最大1万3,446人の雇用創出が見込まれている。スタートアップの育成やデジタル経済に注力する、オーストラリアのモナシュ大学の入居が予定されている(10月9日付内閣官房プレスリリース)。

バタム市のSEZは、観光・医療分野を推奨業務とし、敷地面積は47.2ヘクタール。うち23.1ヘクタールはセクパン地区、24.1ヘクタールはノングサ地区に所在する。投資目標額は6兆9,100億ルピアで、10万5,406人の雇用創出が見込まれている。同地区では、インドの医療機関アポロ・ホスピタルが、2026年の完成を目指した病院建設を計画している。外国人医師や設備を国内に招き、技術移転を促進することにより、国内の医療サービス改善、医療ツーリズムの目的地としてバタム島が活性化することが期待されている。

経済特区国家評議会事務総長のリサール・エドウィン・マナンサン氏は「各経済特区はそれぞれ特定分野の発展を狙いとしている。今回の経済特区の新設は、戦略的分野の開発を通じて国の経済競争力を向上させるという政府の意向に沿ったものだ」と述べた(10月9日付経済特区国家評議会プレスリリース)。

今回の2カ所の新設により、インドネシア全体で経済特区は24カ所となった。インドネシア政府は、経済特区の設立開始から2024年6月までの累計で、既存の22の経済特区は205兆2,000億ルピア相当の投資を呼び込み、13万2,227人の雇用を生み出すことができたとしている。また、さらなる経済特区の設置に向けた動きも進んでいる。

(八木沼洋文)

(インドネシア)

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