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ラオスとタイの首都間を結ぶ国際旅客鉄道の運行開始(ラオス、タイ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月29日 0時0分

ラオスとタイ両国の首都間(654キロ)を約12時間で結ぶ国際旅客鉄道サービスが7月19日に開始した。約400人の乗客を乗せた夜行列車(133号)が同日午後9時25分にタイのバンコク・アピワット中央駅を出発し、翌20日午前9時36分に定刻より31分遅れて、ラオスの首都ビエンチャンに新設されたビエンチャン(カムサワート)駅に到着した。タイ区間はタイ国鉄、ラオス区間はラオス鉄道公社がそれぞれ運営する。その中で、ラオス区間(国境にあるタナレーン駅とカムサワート駅の7.5キロ区間)は、今回新たに養成したラオス人運転手が運転を担う(2023年11月8日記事参照)。

列車はディーゼル機関車と3等普通車(152席)、2等冷房車(64席)、2等冷房寝台車(30ベッド)で編成し、バンコク・アピワット中央駅からカムサワート駅間の乗車運賃は、等級により、3等席の281バーツ(約1,194円、1バーツ=約4.25円)から、2等冷房寝台(上段)874バーツとなる。

バンコクを出発後、列車はタイ側の国境駅ノンカーイ駅で40分間停車する(注)。その間に乗客はホーム内で出国手続きを行う必要がある。ラオス到着後の入国手続きはカムサワート駅構内で行う。折り返す夜行列車(134号)は午後6時25分にカムサワート駅を出発し、翌日午前7時30分にバンコク・アピワット中央駅に到着する。

その他、カムサワート駅とタイ東北部のウドンタニ駅を結ぶ往復列車(1日1往復)も開始した。カムサワート駅を午前9時35分に出発する列車(148号)は、ウドンタニ駅に同11時25分に到着。折り返しの列車(147号)はウドンタニ駅を午後4時00分に出発し、カムサワート駅に同5時55分に到着する。

今回の開通に伴い、これまで運行していたタイのノンカーイ駅とラオスのタナレーン駅を結ぶ国際鉄道は廃止された。タイ運輸省は、この国際列車に年間20万人以上が利用し、6,700万バーツの売り上げをもたらすと試算している。

写真 ラオスのカムサワート駅(ジェトロ撮影)

ラオスのカムサワート駅(ジェトロ撮影)

(注)133号列車は、バンコク・アピワット中央駅、コンケン、ウドンタニ、ノンカーイ、カムサワート駅にそれぞれ停車する。134号はノンカーイで1時間20分停車する。

(山田健一郎)

(ラオス、タイ)

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