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中銀、政策金利を40%に引き下げ、インフレ減速を評価(アルゼンチン)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月21日 0時20分

添付資料PDFファイル(141 KB)

アルゼンチン中央銀行は5月14日、政策金利を10ポイント引き下げて40%とした。4月11日に70%、4月25日に60%、5月2日に50%と、矢継ぎ早に政策金利を引き下げている。

中銀は、国家統計センサス局(INDEC)が、4月の消費者物価指数(CPI)が前月比8.8%上昇と2023年10月以来6カ月ぶりに1桁の伸びに収まったことを発表した直後に、政策金利の引き下げを発表した。

中銀はその声明の中で、政府による財政赤字ゼロ目標への着実な取り組みが、経済政策への信頼性を高め、アルゼンチンの慢性的なインフレの原因の1つである期待インフレ率の低下につながっているとの認識を示した。実際、中銀が民間エコノミストらを対象に毎月実施しているマクロ経済指標の予測に関するアンケート調査(REM)の4月の最新調査結果をみても、CPI上昇率は今後さらに低下していく見通しとなっている(添付資料図参照)。

また中銀は、インフレ率の伸びが着実に減速している現在の状況は、政府の財政赤字を補填(ほてん)する財政ファイナンスをゼロにするという目標の達成、中銀のバランスシートの健全化、政策金利の引き下げと、歴史的低水準にある金融機関による民間部門への融資再開を可能にしたとしている。また、それにより国内の金融機能を正常化し、中銀による通貨供給を抑制することで、インフレ抑制のプロセスをさらに深化させることを目指すとした。実際、金利が低下したことで、アルゼンチンでは複数の金融機関が、住宅ローンの提供を再開し始めている。

さらに中銀は、今回の政策金利の引き下げは、経済省が実施する国債の入札と整合的であるとしており、金利を引き下げることでペソ建て国債への需要を高める狙いがあるとみられる。

(西澤裕介)

(アルゼンチン)

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