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ブリンケン米国務長官が王・中国外相と会談、ロシアの防衛産業基盤への支援に懸念表明(米国、中国、ロシア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月30日 11時25分

米国国務省は7月27日、アントニー・ブリンケン長官が、中国の王毅・共産党中央政治局委員兼外交部長(外相)とラオスの首都ビエンチャンで会談したと発表した。ブリンケン長官は、ASEAN拡大外相会議(PMC)に参加するため、ラオスを訪問していた。同長官は7月25日~8月3日にかけて、東南アジアや日本などを歴訪している。

ブリンケン長官と王外相の対面での会談は、同長官が4月に訪中して以来となる(2024年5月1日記事参照)。国務省の発表によると、ブリンケン長官は、外交を通じて責任を持って競争を管理し、意見の相違する分野について率直に話し合い、米国民と世界にとって重要な分野で協力し続けることの重要性を強調した。ブリンケン長官はまた、中国が合成麻薬の米国への流入を阻止するための協力を進めたこと、誤算や衝突を防ぐために軍同士の意思疎通を強化する措置を取ったことを認めた上で、2023年11月の米国カリフォルニア州での首脳会談(2023年11月16日記事2023年11月17日記事参照)で取り決められた事項の継続的な履行を求めた。

一方で、人権問題など、米国と同盟・パートナー国の利益と価値を守るために必要な行動を取り続ける、との立場もあらためて表明した。そのほか、ロシアの防衛産業基盤への中国の支援に対して深刻な懸念を表明し、中国が欧州の安全保障上の脅威に対処しなければ適切な措置を取り続ける、とも述べた。米国は、ロシアの防衛産業基盤に重要な製品を「共通の高度優先品目リスト(CHPL)品目」として英国などと特定し、CHPL品目をロシアに横流ししている事業者に対する輸出管理を強化している(2024年5月10日記事2024年7月11日記事参照)。商務省の高官によると、中国や香港を経由したロシアへのCHPL品目の輸出は、こうした輸出管理の規制・執行強化により、約5分の1減少した(ロイター7月22日)。

なお、国務省の発表では、米中両国は今後数週間~数カ月、オープンなコミュニケーションラインを維持することの重要性を認識した。

(赤平大寿)

(米国、中国、ロシア)

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