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スリランカで海外投資家向けスタートアップイベントが開催(スリランカ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月11日 0時0分

スリランカ技術省は625日、海外投資家向けにデジタル分野の事業機会を紹介するイベント「DigiEcon Global Investment Summit」を開催した。同省は4月にデジタル経済の推進に向けた国家戦略を策定しており(202457日記事参照)、スタートアップ企業への資金調達環境の整備にも着手している(2024625日付地域・分析レポート参照)。

イベント冒頭では、スウェーデン発祥のIT企業で、スリランカでソフトウエアを開発するIFSIndustrial and Financial Systems)のCEO(最高経営責任者)マーク・モファット氏が基調講演を行い、「スリランカの優れたエンジニア人材が当社のグローバル市場での成長に貢献してきた」と強調した。同社は1997年にスリランカに拠点を設立し、全世界の従業員総数の約4割に当たる2,700人弱を同地で雇用する。また、事業機能別には製品サポートの8割と研究開発の6割をスリランカに集中させているとしたうえで、今後コロンボ・ポートシティ(2023622日記事参照)に新会社を設立し、1,000人を雇用する計画を明らかにした。

同イベントに登壇したラニル・ウィクラマシンハ大統領は、デジタルテクノロジーを生かした経済を推進するため、スマート農業の促進、オフショア開発企業のコロンボ・ポートシティへの投資、国内における研究成果の商業化推進機関設立、インド工科大学(IIT)マドラス校のスリランカ国内へのキャンパス設立による人材育成といった計画を明らかにした。

ベンチャーキャピタルのストライダーズ(本社:東京都)投資部長のネーラカ・ハトゥルシンハ氏は「今回、スタートアップ企業8社と商談するために日本からスリランカに出張した。農業やヘルスケア、スマートシティ分野で優れた技術を持ち、社会課題解決に取り組む企業がいれば投資を検討したい」と話した。

スリランカIT企業のNCINGA創業者兼会長で、シンガポールのベンチャーキャピタルnVenturesでパートナーを務めるイマル・カルトタゲー氏は「現在のウィクラマシンハ政権は、デジタル経済の振興やスタートアップ企業の育成に力を入れている」と語った。

写真 イベントの様子(ジェトロ撮影)

イベントの様子(ジェトロ撮影)

(大井裕貴)

(スリランカ)

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