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2023年の中東での石油生産、前年比1.6%減の日量3,036万バレル(中東、サウジアラビア、イラク、アラブ首長国連邦、カタール、クウェート、イラン、日本、中国、米国、ロシア、ブラジル)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月20日 15時35分

英国のエネルギー関連団体のエネルギー研究所が6月20日に公表した「世界エネルギー報告 」によると、2023年の世界の石油生産量は前年から日量で180万バレル増加し、過去最高水準の日量9,600万バレルだった。中東(注)では、前年比1.6%減の日量3,036万バレルで、世界シェア31.5%となっている。前年の中東のシェア32.8%から微減となった。

国別では、米国が前年比8.5%増の日量1,936万バレル、世界シェア20.2%で最大だ。サウジアラビアが同6.6%減の日量1,139万バレル、ロシアが同1.1%減の1,108万バレルと続いた。イランやブラジルでは10%以上の増加を見せた一方、イランやブラジルを除くOPECプラス諸国では減産調整方針のため、生産が減少した。

石油生産国トップ10の日量生産と世界シェアは次のとおり。

米国:1,936万バレル(シェア20.2%)、前年比8.5%増
サウジアラビア:1,139万バレル(シェア11.8%)、同6.6%減
ロシア:1,108万バレル(シェア11.5%)、同1.1%減
カナダ:565万バレル(シェア5.9%)、同1.4%増
イラン:466万バレル(シェア4.8%)、同18.2%増
イラク:435万バレル(シェア4.5%)、同3.6%減
中国:420万バレル(シェア4.4%)、同2.1%増
アラブ首長国連邦(UAE):392万バレル(シェア4.1%)、同2.5%減
ブラジル:350万バレル(シェア3.6%)、同12.5%増
クウェート:303万バレル(シェア3.0%)、同4.2%減

石油輸出量は米国、サウジアラビアの順

2023年の石油輸出量は世界で日量6,812万バレルだった。国別では、前年2位だった米国が前年比6.5%増の日量911万バレルで最大となった。サウジアラビアは同5.5%減の日量828万バレルで2位、ロシアは同13%減の日量674万バレル、カナダは同3.4%増の日量484万バレルと続いた。サウジアラビアを除く中東の輸出量は同2.1%減の日量1,502万バレルとなっている。中東からは中国、インド、日本などのアジア向けと欧州向け輸出が多い。

輸入は、中国が前年比13.0%増の日量1,372万バレルで最大、米国は同2.4%増の854万バレル、インドは同0.3%増の577万バレル、日本の333万バレルと続いた。

化石燃料が消費の84%、石油消費量増加

世界のエネルギー消費量は2年連続で過去最高を記録し、うち化石燃料が84%を占めた。石油消費量が初めて日量1億バレルを超え、新型コロナウイルス流行前の2019年と同水準に戻っている。エネルギー関連の温室効果ガス(GHG)排出量は史上初の40ギガトン超えた。また、1人当たりエネルギー消費では、カタールが世界首位、UAEが2位となっている。

なお、2023年の原油価格は、北海ブレントが18%下落し、平均価格は1バレル83ドルだった。

(注)同報告書では、イラン、イラク、イスラエル、ヨルダン、レバノン、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、シリア、UAE、イエメンを中東に含む。

(井澤壌士)

(中東、サウジアラビア、イラク、アラブ首長国連邦、カタール、クウェート、イラン、日本、中国、米国、ロシア、ブラジル)

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