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新型コロナワクチン接種は進むも、感染拡大は止まらず(モンゴル)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2021年7月14日 1時50分

添付資料PDFファイル(196 KB)

モンゴルは2021年2月に新型コロナウイルスのワクチン接種を開始(2021年2月25日記事参照)して以降、世界的に見ても速いペースで接種を進めているが(注1)、国内の新型コロナウイルス感染拡大は6月以降、勢いを増している(添付資料図参照)。その原因としては、6月の大統領選挙などによる人の移動増と国内での変異株の確認などが考えられている。

モンゴルのワクチン接種状況をみると、1回接種済みが約206万人(対象者の約87%、全人口の約64%)、うち2回接種済みが176万人(対象者の約75%、全人口の約54%)となっている。国家非常事態委員会の有識者によると、ワクチンの有効性を平均75%と仮定して、集団免疫の獲得には人口の7割にワクチンまたは自然免疫による抗体が必要としている。

保健省はワクチンの接種対象者を広げるため、6月14日に妊娠14~30週目の女性と16歳以上の希望者、6月28日には12歳以上の希望者に対して、米国ファイザー製ワクチンの接種を決定した。

保健省は、こうした高いワクチン接種率にもかかわらず、国内の感染が抑えられない理由について、変異株の確認を挙げた。エンフボルド保健相は7月1日の会見で、モンゴルで6月に感染が確認された500人の検体を調査した結果、9割はアルファ型変異株だったと発表した(注2)。また、中国シノファーム製ワクチンを採用した国では、3回目にファイザー製ワクチンを接種している例があることを挙げ、モンゴルでも3回目のワクチン接種を検討中としている(注3)。

7月4日のモンゴル保健省の発表によると、モンゴルの新型コロナウイルス新規陽性者は2,520人(累計12万5,260人)、回復者は累計8万4,819人、死者は累計608人で、3万9,824人が現在治療中だ。

(注1)英オックスフォード大研究者らのデータベース「アワー・ワールド・イン・データ」(7月4日時点)で、人口300万人以上の国でみると、アラブ首長国連邦(UAE)、カナダ、チリ、英国、ウルグアイ、イスラエル、ベルギー、オランダに次いでモンゴルは9位となる。

(注2)モンゴルには変異株を特定するための遺伝子解析機器がないため、日本などの外国に検体を送って調査を依頼している。エンフボルド保健相は、5月26日に日本へ送って遺伝子配列を調査していた50検体のうち5検体からデルタ型変異株が検出されたことを発表したが、同変異株はモンゴルに入国後に隔離した外国人から採取したもので、市中感染は確認されていないという(7月6日時点)。

(注3)モンゴルでは接種者の約8割が中国シノファーム製ワクチンを接種している。

(藤井一範)

(モンゴル)

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