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中東・北アフリカの人口、2024年に5億8,148万人、2054年は8億1,929万人、国連予測(中東、アフリカ、世界、エジプト、トルコ、イラン、イエメン、イラク、アルジェリア、サウジアラビア、アラブ首長国連邦)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月19日 10時35分

国連は7月11日に世界人口予測2024年版を発表し、世界人口は現在82億人で、今後50年から60年は増加を続けるが、2080年代半ばに約103億人でピークを迎えた後、減少に転じると予測した。

中東・北アフリカ(注)の人口は、2024年に5億8,148万人、30年後の2054年に8億1,929万人となるが、その後の伸びは鈍化する見込みだ。同地域の人口推移(予測を含む)は次のとおり。

2004年:3億9,291万人
2014年:4億8,646万人
2024年:5億8,148万人
2054年:8億1,929万人
2084年:9億5,701万人
2100年:9億8,704万人

前回報告(2022年版)の予測と比べて、2024年の人口増加が多かった国を見ると、増加率上位は中東の国が多かった。イエメンでは合計特殊出生率が上昇し、5歳未満の乳幼児死亡率も低下した。アラブ首長国連邦(UAE)やクウェート、カタール、オマーンなど湾岸産油国では、新型コロナウイルス禍以降の出稼ぎ労働者の戻りが予想よりも早く、移民の増加も多かった。世界全体で前回報告での予測よりも人口が増加したした上位国は次のとおり。

セーシェル:19%増、
イエメン(中東):14%増
ナミビア:14%増
トルクメニスタン:13%増
クウェート(中東):12%増
UAE(中東):12%増
カタール(中東):9.7%増
オマーン(中東):8.7%増

一方、サウジアラビアは国勢調査の結果と推計のデータの反映により、2022年版予測よりも10%少なかった。

国別人口はエジプト、イラン、トルコの順

2054年の人口予測を国別に見ると、世界ではインド、中国、パキスタンの順となっている。中東・北アフリカではエジプト、イラン、トルコの順で、現時点の順位と同じだが、同地域ではイエメン、イラク、アルジェリアなどで出生率が高く、人口の急増が予測されている。なお、サウジアラビア、UAEのほか、オマーンなど⾼所得の国々では、主に国際移住が要因で人口増加率が20%を超えると⾒込まれている。

中東・北アフリカ地域の2054年の人口予測の上位国は次のとおり(かっこ内は2024年時点)。

エジプト:1億6,720万人(1億1,654万人)
イラン:1億197万人(9,157万人)
トルコ:9,063万人(8,747万人)
イエメン:7,559万人(4,058万人)
イラク:7,550万人(4,604万人)
アルジェリア:6,105万人(4,681万人)
サウジアラビア:4,970万人(3,396万人)
モロッコ:4,368万人(3,808万人)
シリア:3,905万人(2,467万人)
ヨルダン:1,696万人(1,155万人)
UAE:1,608万人(1,103万人)

サブサハラ・アフリカの人口は、現状の12億人から、2054年には約79%増の22億人に増加の見込みだ(2024年7月17日記事参照)。

(注)アルジェリア、エジプト、リビア、モロッコ、チュニジア、イラン、バーレーン、イラク、イスラエル、ヨルダン、クウェート、レバノン、オマーン、カタール、サウジアラビア、シリア、トルコ、アラブ首長国連邦(UAE)、イエメン。

(井澤壌士)

(中東、アフリカ、世界、エジプト、トルコ、イラン、イエメン、イラク、アルジェリア、サウジアラビア、アラブ首長国連邦)

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