1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

シェリー酒の産地で酒の国際見本市開催、日本は熟成酒をプロモーション(スペイン、日本)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月18日 1時10分

アルコール度数の高い酒精強化ワイン(注1)、リキュール、甘口ワインに特化した国際見本市「The International Fair for Fortified and Noble Wines(Vinoble)2024」が5月26~28日、スペイン・アンダルシア州のシェリー酒(注2)の産地、へレス・デ・ラ・フロンテーラで開催された。今回で12回目の開催。主催者発表によると、11カ国から800種類以上のワインが出展された。来場者数は8,000人以上とみられる。

日本からは、日本産酒類輸出促進コンソーシアムが、日本の熟成酒などのテストマーケティングを目的にブースを設置。スペインのバイヤーやソムリエ、レストラン関係者などに対して試飲を提供した。また、日本酒とシェリー酒の共通性に焦点を当てたサイドイベントとして、スペインの日本酒輸入商社サルビオーニ&アロマール(S&A)代表のパブロ・アロマール氏と、シェリー酒の日本への広報活動などを行う明比淑子氏が講師を務めた合同試飲会や、へレス・デ・ラ・フロンテーラの郷土料理を提供するレストランでのマリアージュ(相性)体験会、日本酒セミナーが開催された。イベントには、中前隆博・駐スペイン日本大使や、シェリー原産地呼称統制委員会会長のセサル・サルダーニャ氏らも参加した。参加者からは「日本の熟成酒の味わいがシェリー酒にとても似ており驚いた。スペインでは日常的にシェリー酒がたしなまれているので、展開に可能性を感じた」などのコメントがあった。

写真 Vinoble 2024の様子(ジェトロ撮影)

Vinoble 2024の様子(ジェトロ撮影)

写真 日本酒とシェリー酒の共通点に焦点を当てたサイドイベントの様子(ジェトロ撮影)

日本酒とシェリー酒の共通点に焦点を当てたサイドイベントの様子(ジェトロ撮影)

日本酒造組合中央会によると、日本から世界への2023年の日本酒輸出総額は約410億8,000万円(前年比13%減)、数量は約2,900万リットル(19%減)と前年から減少した一方、スペインへの輸出金額は1億7,036万円と4.5%増加した。2024年6月10日にはマドリードで、在スペイン日本大使館とスペイン・ラテンアメリカ日本酒普及協会の共催による日本酒プロモーションイベントが開催され、日本食材輸入・販売会社トーキョー屋(TOKYO-YA)や輸入食品卸コミンポート(Cominport)など8社より48種類の日本酒の試飲が提供された。イベントには、2024年のミシュランスペイン版で一つ星を獲得しているシェフをはじめ、スペイン各地から約60人のレストラン関係者が参加した。参加者からは「それぞれの日本酒に味わいや香りがあり、料理に合う日本酒を選んでみたい」などのコメントがあった。

(注1)醸造工程中にアルコール(酒精)を添加して、アルコール度数を高め、味にコクを持たせ保存性を高めたワインのこと。フォーティファイド・ワインとも呼ばれる。

(注2)スペイン・アンダルシア州のヘレス周辺で造られる酒精強化ワインの一種。

(田中佳恵)

(スペイン、日本)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください