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北アイルランド議定書、フロスト英内閣府国務相がEU側に回答要求(英国、EU)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2021年10月14日 16時25分

英国のデービッド・フロスト内閣府国務相は10月12日、ポルトガルのリスボンで行ったスピーチで、「アイルランド・北アイルランド議定書」について言及、EU側に対応を求めた。難航する同議定書にかかる協議を早期に終結させたい構えだ。

フロスト内閣府国務相は、議定書が機能しておらず、北アイルランドが非常に深刻な状況にあるとの危機感を示した上で、「ベルファスト合意を守るどころか、逆効果となっている」と発言。議定書にかかる問題解決に向けてEU側に対し、「(英国と)同様の野心と意欲を示してもらう必要がある」と述べた。

同国務相は発言の中で、現在の議定書は離脱後の英・EU間の関係が不透明な段階で作られたものであり、不確実性が高いものであるとしたほか、通常の国際協定と同様、英・EU間の問題に対してEU司法裁判所ではなく、国際仲裁によるべきと主張。これらも踏まえた議定書の修正テキスト案を欧州委員会に対して、同日提出したことも発表した。

10月4日付の報道によると、同国務相は10月3日から4日間開催された保守党大会でも、「永遠に待つことはできない」と発言、英国が提示している議定書の内容変更に対するEU側の返答を促した一方で、納得のできる解決策の提示がなかった場合は、議定書第16条で定めている一方的な緊急措置の適用も辞さないと警告していた。

一方、EU側は13日、英国側の変更案に対する回答を公表するとしており、欧州委員会は同日、北アイルランド問題解決に向けた特別措置として、衛生植物検疫措置(SPS)、通関、医薬品、北アイルランドのステークホルダーと当局との対話に関する4種類のノンペーパー(交渉テキスト)を発表した。欧州委はこれらの提案を基に英国側と集中的に協議し、早期に解決策について合意したいとしている。また、欧州委のマレシュ・シェフチョビチ副委員長(EU機構関係・将来展望担当)とフロスト内閣府国務相は15日にブリュッセルで会談予定とした。

英国のEU離脱(ブレグジット)にかかる移行期間終了後、英国・グレートブリテン島から北アイルランドへの物流では、通関手続きにより野菜や冷蔵肉など生鮮食品の出荷で大幅な遅延が発生するなど、大きな混乱が生じた。これにより、北アイルランド向けに一部商品の販売を停止する小売事業者もみられ、同地域内では商品不足が頻発した(2021年2月8日記事参照)。その後、英国政府は北アイルランド向けの物品に対する通関手続きを不要とすることなどを盛り込んだ議定書の変更案をEU宛てに提出していた(2021年7月26日記事参照)。

(尾崎翔太)

(英国、EU)

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