四川省、水素エネルギー産業行動方案を発表（中国）

中国・四川省政府は11月7日、「四川省水素エネルギー産業チェーンのさらなる発展の推進と応用の拡大に向けた行動方案（2024～2027年）」を発表した。同方案では、2027年までに水素エネルギー設備の性能と中核技術で新たなブレークスルーを生み出し、基礎材料や基幹部品の国産化レベルをさらに高めるとの目標を掲げた。また、水素の製造、貯蔵、輸送、充填（じゅうてん）、応用といった産業チェーンをさらに整備し、重点分野での水素エネルギーの応用を拡大することなどを盛り込んだ。

重点的に取り組む内容として、（1）イノベーションを通じた水素エネルギーの先進的な生産能力の発展、(2）応用シーンの拡大、（3）水素エネルギー産業システムの整備を通じた産業チェーン全体の最適化を挙げた。

同方案では、四川省はグリーンエネルギーの一大拠点であり、再生可能エネルギー資源が豊富で、水力、風力、太陽光、水素エネルギー、天然ガスなどが互いに補完し合いながら発展する上で、有利な条件を兼ね備えていると指摘。こうした強みを生かし、（2）（3）の具体策の中には、水力、風力、太陽光といった再生可能エネルギーが豊富な地域で、余剰エネルギーを活用した水素製造やエネルギー貯蔵を行う「再生可能エネルギーと水素エネルギー貯蔵の一体化応用」の推進なども盛り込んだ。

（王植一）

（中国）