モンゴル商工会議所、新会頭にトゥルオド氏選出(モンゴル)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月10日 1時50分
モンゴル商工会議所(MNCCI)は11月28日、第22回臨時総会をウランバートル市内で開催し、ラグワジャブ・トゥルオド氏を新会頭に選出した。これは、前会頭のダシツェレン・エンフトゥブシン氏(2023年10月16日記事参照)が6月28日に実施された第9回国家大会議(国会)議員総選挙(2024年7月25日記事参照)で当選し、国会議員になったことによるものだ。憲法第29条1項では、国会議員が首相や閣僚など法で定めた以外の職務を兼務することを禁止しているため、会頭職が空席になっていた。
新任のトゥルオド氏はエコノミスト、弁護士で、これまでにトランスペアレンシー・インターナショナル(Transparency International:TI、注)のモンゴル代表のほか、保険会社、銀行、ノンバンク、病院、法律事務所などの経営、モンゴル銀行協会代表執行役、モンゴル経済フォーラム会長、MNCCI理事などの役職を歴任していた(「news.mn」11月29日)。
会頭選挙には7人が立候補し、1回目の投票でトゥルオド氏が得票率37.3%でトップに立ったが、過半数に届かなかったため、2位のツァガーチ・バータルサイハン氏(モンゴルの財閥タワンボグドグループの会長)との間で、決選投票が行われ、54%を得票して当選した。
会頭選挙翌日の11月29日、MNCCIのツェンドスレン・マグナイバータル副会頭とMNCCIの幹部・地方支部の代表者らがトゥルオド新会頭の初出勤を出迎えて面会し、MNCCIの印鑑を手渡した。
トゥルオド新会頭は会頭就任のあいさつで、「MNCCIには6,000社以上の会員企業が加盟している。一方で、モンゴル全国には大企業や中小企業、スタートアップなどの経営者が9万人いる。私は彼ら全員のために仕事をする。会頭として理事会議長の職責を果たす所存だが、組織の運営は理事のメンバーと協力して共同で責任を果たしていく」と述べた。
MNCCIが担う原産地証明書の発給に関連して、同所は12月3日、日本側からの提案を受け、2025年5月7日以降、モンゴルから日本向け輸出品の原産地証明をPDFで発給し、電子化することを決定したと発表した。
(注)世界各国の腐敗や汚職を監視する国際的なNGO。2023年のモンゴルの腐敗認識指数は33点で、180カ国・地域中121位だった(2024年2月13日記事参照)。
(藤井一範)
(モンゴル)
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