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米国土安全保障省、2024年度に70万人以上の不法移民を送還、2010年以降最多(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月26日 0時15分

米国税関・国境保護局(CBP)は11月19日、2024会計年度(2023年10月1日~2024年9月30日)に米国土安全保障省(DHS)が70万人以上の不法移民を送還したと発表した。発表によると、2010年以降最多。また、送還に係る時間は過去平均から半分以上に短縮し、2024会計年度に国境警備隊と遭遇せずに不法入国した移民の推定数は、2023会計年度と比較して60%減少した。

DHSは前日の18日には、米移民税関捜査局(ICE)を通じて、米国に不在滞在している中国人を11月16日にチャーター便で中国へ送還したと発表していた。大型チャーター便での送還は2024年で3度目となる(2024年10月24日記事参照)。ジョー・バイデン大統領が6月4日に、南部国境を通過する特定の移民の入国を一時的に停止する大統領布告を発表して以降(2024年6月5日記事参照)、強制送還したチャーター便数、送還先、移民の数はそれぞれ、8月31日までに398便で12万1,000人(140カ国以上)、9月30日までに495便で16万人(145カ国以上)、10月30日までに640便で20万6,000人(155カ国以上)に達した。

フェンタニル問題に一定の成果が

また、CBPの11月19日の発表によると、同局は2024年に入り、フェンタニルを含む危険な麻薬などを密輸する国際犯罪組織を崩壊・解体させる取り締まりを強化した。その結果、過去2会計年度で、過去最多の5万ポンド(約2万2,700キロ)近くのフェンタニルを押収した。フェンタニルは合成オピオイドの一種で、2019年から新型コロナウイルス禍の2021年にかけて、過剰摂取による死亡者が急増し(2022年11月4日記事参照)、その後も米国の社会問題となっている。麻薬の過剰摂取による死亡では、フェンタニルによるものが最も多いとされる。ニューヨーク市では過去4年間で、フェンタニルを含む麻薬の過剰摂取による死亡者数が上昇していたが、2023年は前年比1%減少の3,046人となり、CBPの取り組みの成果が表れているとみられる。

(吉田奈津絵)

(米国)

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