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フリマ大手メルカリ、米国への越境販売サービス開始を発表、米初の実店舗もオープン(米国、日本)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月6日 11時0分

フリマアプリ大手のメルカリ(本社:東京都港区)は8月2日、米国版メルカリの電子商取引(EC)サイトとモバイルアプリから、日本版メルカリの商品を直接購入できる越境販売サービス「メルカリ×ジャパン(Mercari x Japan)」を開始したと発表した。

メルカリは2014年に初の海外進出先として米国市場に参入して以降、全米で5,000万件超のアプリダウンロードを達成し、1日当たり40万件超の商品が出品されている。中でも日本製のコレクションアイテムの取引が好調で、過去3年間でサンリオ製品が2.6倍、バンダイ製品が2倍、漫画が45%増となっている。今回の取り組みにより、これまで米国内で入手困難だった希少性の高い日本製商品へのアクセスを可能とすることで、米国市場の需要のさらなる取り込みを狙う。

発表によると、今回のサービスの導入により、米国内のユーザーは日本のリセール市場の全購入プロセスを英語で完結できるようになる。また、このサービス実現に当たっては、越境ECを通じて日本企業の海外進出を支援するBEENOS(ビーノス、本社:東京都品川区)と連携することにしており、同グループが点検や国際配送などを仲介することにより、日本の出品者は従来どおりの配送方法と配送料で米国市場にアクセスできるようになるという。商品は日本の出品者の発送日から2週間程度で米国の購入者に届くという。

また、今回の発表に併せて、メルカリとして米国初の実店舗「メルカリ・オン・メルローズ(Mercari on Melrose)」を西海岸のファッションの発信地カリフォルニア州ロサンゼルス・メルローズ通りにオープンする。店舗では米国版メルカリで販売中のファッションアイテムだけでなく、8月中は日本から厳選されたさまざまな商品を期間限定で販売する。また、店内には米国の出品者向けの出品専用スペースや、DIY教室・イベントなどを開催できるスペース、コラボレーション企画用のポップアップエリアパートなどを設けている。メルカリUSのジョン・ラーゲリング最高経営責任者(CEO)は「実店舗でサービスを提供することで、メルカリで入手できる多様なファッションアイテムを実際に見て、リセールで何ができるかのアイデアを刺激することを目標としている」と、その狙いを説明している。

メルカリ以外にも、楽天グループは2024年5月、米国EC大手のイーベイと連携し、楽天の中古品プラットフォーム「ラクマ」の一部商品をイーベイの米国ECサイト利用者向けに越境販売の試験運用を開始すると発表した。同社によると、日本で使用された中古品は海外バイヤーから「Used in Japan」と称され、保存状態の良さなどから「高品質・低価格」で知られ、海外でも注目を集めている。加えて、近年の円安は海外バイヤーが掘り出し物を求めて日本に目を向けるさらなる動機となっているという。

日本の中古品へのニーズが高まっていることに加え、インフレ対策の1つとしてリセール品を選択する消費傾向の広まりや、環境問題への関心の高い若年層を中心に(2022年2月2日付地域・分析レポート参照)、米国では衣料品を中心としたリセール市場が着実に拡大している。リセール品のECサイトを運営するスレッドアップによると、米国の中古衣料品市場は2020年から右肩上がりで成長を続け、同年の270億ドルから、2028年には2.7倍の730億ドルに達すると推定している。

(樫葉さくら)

(米国、日本)

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