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フランス、加工食品原材料の原産国表示を導入(フランス)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月3日 1時0分

フランス政府は525日、加工食品に使用される農水産品の原産国表示制度「オリジン・アンフォ(OriginInfo)」を導入することを発表した(プレスリリース)。今夏から導入予定で、食品メーカーと流通業者と「オリジン・アンフォ」の仕様を定めた「憲章」をまとめて公表した。同制度は任意表示で、大手小売りのカルフールやモノプリなどのプライベートブランド(PB)商品を含め、25日時点で82の小売業・食品ブランドが参加している。2024年末までに1万点を超える加工食品に「オリジン・アンフォ」が表示される見込みだ。

具体的には、加工食品の主な原材料の農産品3種類までの原産国が表示できる。例えば、ミートソーススパゲティの場合、小麦(blé)、トマト(tomates)、牛肉(bœuf)の原産国を表示できる。さらに、食品加工を行った国、円グラフの場合は原材料の国別の比重を追加情報として表示できる。表示方法は、製品の包装への直接貼付、QRコードによる表示などが認められている。事業者は次の3つの表示パターンから選択できる。

画像 「オリジン・アンフォ」の表示パターン(フランス政府リリースから)

「オリジン・アンフォ」の表示パターン(フランス政府リリースから)

これまで肉や魚、野菜、果物、蜂蜜など未加工の食品に対しては、原産国の表示が義務付けられていたが、加工食品は対象外となっていた。一方、食品企業団体の調査によると、フランス人の8割以上が食料品を購入する際、価格と同様に、生産国も重要な基準と見なしている。また、国立消費審議会(CNC)は2021年9月、食品の生産国に関する任意表示を強化し、消費者に対してより明確な情報提供を行うよう勧告していた。

同表示は任意のため、参加企業は一部のブランドのみに表示することもできる。このため、消費者団体の消費・住居・生活環境連合(CLCV)は同制度に対し、透明性の第一歩として評価しつつも、「同制度に参加する企業は、全てのブランドへの表示が義務付けられるべき」と踏み込んだ対応を求めている。

政府は2025年以降、「オリジン・アンフォ」をEUの食品ラベルに関する規則(通称:INCO規則)の改正の一環として提案する意向だ。

(奥山直子、坂本紀代美)

(フランス)

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