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米ミシガン州のバッテリー関連4施設、エネルギー省から合計3億ドル超の助成金獲得へ(米国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月30日 0時20分

米国エネルギー省(DOE)の9月20日の発表(2024年9月24日記事参照)で、ミシガン州の4つの電気自動車(EV)バッテリー製造関連施設が、同省から合計3億5,500万ドルの助成金を獲得する見込みであることが分かった。今回の助成金拠出先選定では、EVバッテリー製造とリサイクルに関連する全米14州の25のプロジェクトに対し、インフラ投資雇用法(IIJA)に基づいて合計約30億ドルが提供される予定だ。ミシガン州4施設でのプロジェクトと助成金の内容は次のとおり。

1. レベックス・テクノロジーズ(本社:ミシガン州、助成額1億4,500万ドル):次世代の重要鉱物処理を手掛ける同社と、米国内で唯一操業中のニッケル鉱山のイーグル・マイン(本社:カナダ)が提携し、金属を含む廃棄物、鉱山の尾鉱(注1)、使用済み電池を価値の高い重要な原料に加工。少なくとも年間46万2,000個のEV用バッテリーを国内で生産できるニッケルが産出される見込み。両社は、ミシガン州チャンピオン、およびグウィンに3つの関連施設を建設・運営する予定。
2. ミトラ・フューチャー・テクノロジーズ(本社:カリフォルニア州、助成額1億ドル):同社は、ミシガン州マスキーゴンで、EV、エネルギー貯蔵システム(ESS)、および防衛用途向けのリン酸鉄リチウム(LFP)正極活物質の国内製造能力を確保。また、次世代のリン酸マンガン鉄リチウム(LMFP)正極の生産を統合するためインフラを整備し、加工技術を確立する予定。
3. ナノグラフ(本社:イリノイ州、助成額6,000万ドル):同社はミシガン州フリントに先進的なシリコン負極材料製造施設を設立。米国のバッテリー供給網を強化し、急速に拡大するEV市場を支援。年間2,500トンの生産能力を目標とするこの施設は、国内のシリコン負極の生産を大幅に拡大する見込み。
4. キャボット(本社:マサチューセッツ州、助成額5,000万ドル):同社はミシガン州ウェイン郡で工場を建設し、当初は年間約1,000トンのバッテリー品質対応のカーボンナノチューブ(CNT、注2)と、年間最大1万2,000トンの導電性添加剤(CA)分散液を商業規模で生産。

(注1)鉱石から価値のある鉱物を取り出した残りの低品位の部分。

(注2)炭素原子だけでできた円筒(チューブ)状のナノ素材で、リチウムイオン電池電極の電気抵抗を低減する導電助剤としても使用される。

(星野香織)

(米国)

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