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中国初の国産AAAゲーム「黒神話:悟空」が発売、オンラインプレーヤー数が240万人突破(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月29日 11時0分

中国の大手ゲーム開発会社ゲームサイエンスは8月20日、中国古典小説の「四大奇書」の1つ「西遊記」を題材とした、中国国産アクションRPG(注1)ゲームソフト「黒神話:悟空」を世界同時発売した。開発は同社子会社の杭州遊化互動科技が主となって行った。同ゲームソフトは、パソコンとソニー・インタラクティブエンタテインメントが発売している家庭用ゲーム機「プレイステーション5」でプレーすることができる。世界最大のゲームプラットフォームのSteamが公表したデータによると、「黒神話:悟空」のオンライン上でのプレーヤー数は240万人を超え、2024年8月時点で、Steam上にあるゲームのオンラインユーザー数歴代2位にランクインしている。

2024年上半期の全国ゲーム売上実績データ(の発表)によると、同ゲームソフトの先行販売期間中に120万本を売り上げ、売上高は約3億9,000万元(78億円、1元=約20円)を達成した。発売から現時点までは1,000万本を売り上げており、中国初の本格的な国産AAAゲーム(注2)となった。浙江省ゲーム産業協会の秘書長趙暄氏は、これは中国国産ゲームの海外進出のマイルストーンとなり、世界中のプレーヤーは、中国がハイエンドゲームの分野で欧米系企業の長期的な市場独占を打破する能力を持っていることを証明したとコメントした。

ゲームサイエンス創業者の馮骥氏は「黒神話:悟空」は4年の開発期間を要し、開発費用は3億~4億元と明らかにした。

西遊記を舞台にした同ゲームには、中国の景勝地36カ所が登場し、そのうち27カ所が山西省の景勝地となっている。オンライン旅行会社の携程旅行のデータによると、8月20日午前0時から正午にかけて、山西省の検索回数が前日比で10%増になったという。大同市や朔州市といった都市の検索回数は前の週に比べて20%以上増えたと発表した。

また、同ゲームは欧米ゲームプレーヤー間でも大きな話題を呼んでいる。21日の中国外交部の定例記者会で、ロイター記者が「黒神話:悟空」が世界で高い評価を受けていると言及したことに対し、毛寧報道官は、中国の古典文学の名著「西遊記」を題材としており、中国文化の魅力をうまく反映した結果だと述べた。

(注1)RPGとは、ロールプレイングゲーム、参加者が各自に割り当てられたキャラクターを操作し、架空の状況下で与えられる試練(冒険、難題、探索、戦闘など)を乗り越えて目的の達成を目指すゲーム。

(注2)AAAゲームとは、中堅または大手のゲーム制作会社やパブリッシャーが通常のゲームタイトルと比べて特に多額の開発費や販売推進費用をかけているゲームタイトルを指す。

(趙姝萍)

(中国)

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