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再エネ部門の拡大進む、太陽光発電が牽引(南アフリカ共和国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月30日 0時35分

南アフリカ共和国の再生可能エネルギーの電力網調査(SAREGS)結果が8月19日に発表された。同調査は南アフリカ送電会社(NTCSA)と、南アフリカ太陽光発電産業協会(SAPVIA)、南アフリカ風力エネルギー協会(SAWEA)が実施した。報告書によると、南アフリカ共和国の再エネ部門は顕著に拡大しているとし、具体的には、2023年の再エネプロジェクトの総発電量が67ギガワット(GW)だったのに対して、2024年は約2倍の134GWとなった。開発段階の案件も含まれるものの、プロジェクト数も2023年の209件から483件へ飛躍的に伸びた。

契約済みの再エネ電力総容量は13万3,748メガワット(MW)、そのうち最大規模は太陽光発電の5万5,696MW、次に風力発電が2万8,605MWだった。そのほか、太陽光と蓄電池を組み合わせたプロジェクトが1万8,398MW、風力と蓄電池のプロジェクトが1万5,280MWと続いた。太陽光関係のプロジェクトは再エネの容量ベースで約55%を占めており、今後も太陽光発電が同部門を牽引する。なお、設置済みの再エネ総容量は17万2,422MWで、そのうち最大の容量も太陽光発電の5万5,695MW、次に太陽光と蓄電池のプロジェクトが4万712MWだった。

南アの鉱物資源エネルギー省(DMRE)は、2024年12月からの再エネ独立発電事業者調達プログラム(REIPPPP)の第7回入札を公開中だ。この回の入札で政府は5,000MW(太陽光発電が1,800MW、風力発電が3,200MW)の調達を目指す。また、8月15日付で合計容量1万218MWの48件の入札があった。内訳は太陽光発電プロジェクトが40件、風力発電は8件で総容量1,692MWにとどまっている。

プロジェクトの候補地は北ケープ州が多く、次にフリーステート州だった。北ケープ州は再エネのポテンシャルが高い地域として注目を集めており、この1年でプロジェクト(開発段階を含む)の総容量は、2022年の9,146MWから2万9,201MWに急増した。

なお、この調査を実施したNTCSAは、2024年7月1日に電力公社エスコムが設立した新会社で、競争力のある電力市場を目指し、送電網の運営・管理、エスコムおよび独立系発電事業者との取引、南部アフリカ・パワープール(SAPP、注)からのエネルギー輸入取引を担う。

(注)南部アフリカの電力企業の代表で構成する組織。加盟国に電力供給を行うことを目的に、1995年設立。加盟国はアンゴラ、ボツワナ、コンゴ民主共和国、エスワティニ、レソト、マラウイ、モザンビーク、ナミビア、南アフリカ共和国、タンザニア、ザンビア、ジンバブエの12カ国。

(堀内千浪)

(南アフリカ共和国)

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