習国家主席、サリバン米大統領補佐官と会談、関係の安定と好転を希望(中国、米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月2日 14時40分
中国の習近平国家主席は8月29日、北京市で米国のジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)と会談した(2024年9月2日記事参照)。中国の習近平国家主席は8月29日、北京市で米国のジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)と会談した(2024年9月2日記事参照)。
習国家主席は、中国と米国という2つの大国の付き合いで、第1のことは正しい戦略的認知の確立だとし、まず中国と米国はライバルかパートナーかという全体に関わる問題に答える必要があるとした。その上で、中国の対外政策は公開・透明であり、戦略的意図は明らかで、高い連続性と安定性を維持しているとした。
また、習国家主席は、中国の対米政策は高い一貫性を維持しており、両国間に大きな変化が生じても、両国関係の安定した、健全で、持続可能な関係発展に力を注ぐという中国の目標は変わらないとした。また、米国が中国と歩み寄り、理性的な態度で中国および中国の発展に向き合い、相互の発展をチャンスととらえ、異なる文明、異なる制度、異なる道を歩む国家が地球上で平和共存・共同発展する正しい道を見つけ、両国関係の安定維持を推進し、その上で、好転させ前に向かうことを望むとした。
外交部によると、サリバン補佐官は、米国は「新冷戦」を求めず、中国の政治体制の変化を求めず、同盟強化によって中国へ対抗せず、「台湾独立」を支持しないとし、中国と衝突を起こす意図はないとした。また、米国の「一つの中国」政策に変わりはなく、台湾を中国を押さえつける道具にするつもりはないとした。
さらに、中国と戦略的意思疎通を続け、両国が平和共存し、関係を引き続き発展させる方法を見つけることを望むとした。また、ジョー・バイデン大統領も習国家主席との意思疎通を期待しているとした。
8月30日付の「環球時報」は今回の会談について、米大統領選挙を控えて外部の不確実性が高まる中で、中国が対米政策の一貫性を維持していることは高度に責任ある態度で、世界の平和と安定に貴重なプラスのエネルギーを与えたと評価した。
8月27~28日には王毅・共産党中央政治局委員兼外交部長(外相)がサリバン補佐官と戦略的意思疎通を行った。
王外相は両国関係について、(1)正しい方向を維持するカギは首脳のかじ取りにある、(2)衝突・対立を避けるカギは3つのコミュニケ(注)順守にある、(3)相互交流を滞りなく行うカギは平等に相対することにある、(4)関係の安定した長期的発展のカギは民意を固めることにある、(5)平和共存のカギは正しい認知を確立することにあるという5点を主張した。
(注)1972年、1978年、1982年に発表された中国と米国間の3つのコミュニケを指す。
(河野円洋)
(中国、米国)
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