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化粧品市場が好調、2019年比で約25%の売り上げ増加(イタリア)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月12日 0時10分

添付資料PDFファイル(150 KB)

化粧品産業団体コスメティック・イタリアは6月26日、2024年の年次報告書を発表した。同報告書によると、2023年のイタリアの化粧品産業の総売上高は151億ユーロと、前年比13.8%増と伸長した。新型コロナウイルス感染拡大前の2019年と比較しても25.4%増えており、ロシアのウクライナ侵攻や、原材料高騰などの外的要因にかかわらず、成長を続けている。

今後については、2024年は前年比10.0%増、2025年は9.1%増と推計している。牽引しているのは化粧品輸出で、2023年の輸出額は前年比20.2%増の70億ユーロ超、2019年比では41.3%増となった。

輸出先を国別にみると、欧州ではドイツが32.2%増、英国が19.8%増、フランスが12.6%増となった。欧州以外では米国が31.8%増、アラブ首長国連邦(UAE)が12.9%増、香港が11.2%増で2桁成長となった。また、2013~2023年の輸出額の平均増加率は、中国が22.1%、インドが37.1%となっている。輸入額も11.5%増で、29億5,000万ユーロを記録した。製品別に輸入額が高い国・地域をみると、欧州以外では米国(ヘアケア、化粧品、フェイス・ボディケア)やUAE(メンズケア、香水)、香港(フェイス・ボディケア、香水)などが上位となった。

販売チャンネル別の売上高(シェアは添付資料図参照)では、化粧品専門店が前年比13.0%増、大手販売代理店(注)が8.1%増、薬局が7.1%増、Eコマース・訪問販売・通販が9.1%増といずれも増加した。また、欧州における2023年の国別の化粧品消費額は、ドイツの159億ユーロ、フランスの137億ユーロに続き、イタリアが125億ユーロで3位だった。イタリアの消費額は、2023年は前年比9.4%増となり、2024年は8.4%増の136億ユーロ、2025年は6.3%増の144億ユーロと拡大する見通しだ。

同発表に対し、アドルフォ・ウルソ企業・メードインイタリー相は「化粧品産業はイタリアの産業の柱の1つであり、雇用やGDP、技術革新に大きな影響を与えている」と見解を述べ、同産業の企業による投資額は国内平均の2倍以上とした。

2024年3月には化粧品・美容関連製品の国際見本市である第55回「コスモプロフ」がボローニャで開催され、約25万人が来場した。同見本市には、69カ国から3,012社が出展し、出展社数は前年比4%増、出展社のうち58%が欧州、35%がアジアの企業だった。国別出展社数の上位10カ国には、欧州以外では中国、韓国、米国、トルコが入った。また30カ国・地域のナショナル・パビリオンが出展し、アジアからは日本、中国、韓国、インドネシア、台湾などが参加した。

写真 第55回コスモプロフの様子(ジェトロ撮影)

第55回コスモプロフの様子(ジェトロ撮影)

(注)ハーブ関連製品専門販売店(エルボリステリア)およびメーカー専門店を含む。

(平川容子)

(イタリア)

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