イランのアラーグチー外相、レバノンとシリアを訪問(イラン、レバノン、シリア、カタール)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月7日 16時35分
イランのアッバース・アラーグチー外相は10月4日、レバノンの首都ベイルートを訪問し、同国のナジブ・ミカティ首相および議会関係者らと会談した。
ミカティ首相との会談で同外相は、レバノン国民の固い決意と、レバノンの領土保全と尊厳を守るための抵抗を称賛し、また、ヒズボラ指導者ハッサン・ナスララ師とレバノン市民らの殉教に、イラン政府と国民を代表して哀悼の意を表した。また、イランはレバノン政府、国民、抵抗組織を支援する決意であるとし、イスラム諸国とアラブ諸国は、イスラエルによる侵略に終止符を打つべく包括的な努力をしなければならないと述べた。
これに対し、ミカティ首相は困難な状況下でのレバノン政府と国家に対するイランの支援に感謝するとの意を表した(10月4日付イラン外務省)(10月4日付イラン外務省)。
同外相はナビーフ・ベッリ国会議長とも会談、イスラエルの動きを抑えるために、イスラム諸国とイスラム協力機構がより積極的に連携することの重要性を強調し、レバノンや他のイスラム諸国の領土保全と主権を侵害することを許さないことは、全てのイスラム諸国とアラブ諸国の道徳的、イスラム的、法的責任であるとした。
これに対し、ナビーフ・ベッリ議長も、占領や攻撃対する抵抗を支援してくれたイランに感謝の意を表した(10月4日付イラン外務省)。
さらに、アラーグチー外相は10月5日、シリアのダマスカスも訪問し、2国間関係や地域情勢について、バッシャール・アサド大統領と会談した。
同外相は、イランが引き続きシリアを全面的に支援し、イスラエルの占領と戦争行為に抵抗を続けることを再確認するとともに、この原則は地域諸国の安全保障を支援することを目的としているとした。
アサド大統領は、テヘランの支援と責任ある強固な政策を評価し、イスラエルの軍事目標に対するイランのミサイル攻撃のわずか数日後にイラン外相がシリアを訪問したことは非常に意義深いことだと述べた(10月5日イラン外務省)。
外相のレバノン、シリア訪問の前の10月2日には、マースード・ペゼシュキヤーン大統領がカタールを訪問するなど、イランは近隣諸国との外交を活発化させている(10月3日記事参照)。
イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。
(鈴木隆之、マティン・バリネジャド)
(イラン、レバノン、シリア、カタール)
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