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武漢市の陽邏港とインドネシアの港結ぶ直行貨物輸送の航路開通(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年12月10日 0時5分

中国湖北省武漢市の陽邏港と、インドネシアのスラウェシ島中部に位置するラボタ港を結ぶ直行貨物輸送航路が11月30日に開通した。陽邏港にとって同航路は、日本、韓国、ロシア、ベトナムに続き、直近5年間で開設された国際航路としては5つ目となる。同港は近年、長江流域の船積みハブとしての地位を強化しており、長江流域経済の発展に貢献するとともに、国際物流の「支点」としての役割を発揮している。直近5年間に開設された陽邏港発着の国際貨物輸送航路は次のとおり。

2019年11月28日:日本(関西)との間に国際コンテナ定期航路が開通。武漢発着の国際直行定期航路、かつ長江流域の内陸都市(長江流域で南京市より上流に位置する都市)発着の初めての海外直行航路。
2021年10月27日:韓国(釜山)との間に国際コンテナ定期航路が開通。中国中部地域(注)発着の韓国への初めての定期航路。
2022年9月30日:ロシア(ウラジオストク)との間に直行航路が開通。長江中上流域と中国中部地域発着のロシアへの初めての直行水運航路。
2023年11月15日:ベトナム(ホーチミン)との間に航路が開通。

陽邏港を運営する湖北港口集団の担当者は「武漢市の長江中流域航路建設という全体計画を順守しつつ、陽邏港の港湾としての機能を高め、国際物流ルートの開拓を続けることで、長江流域経済の発展を支えるハブ港としての役割を発揮していく」と述べた。また「陽邏港は、その地理的な優位性と優れた港湾設備を用いることで、湖北省や中国中部地域の企業に対して、利便性のより高い海運サービスを提供した。さらに、湖北省とASEAN地域の経済貿易交流を強化し、地域協力を深めるために、さまざまな機会を提供したほか、湖北省が世界経済の枠組みに組み込まれる支えとなっている」と付け加えた。

陽邏港は長江中上流域の最大のコンテナ港として、既に各種コンテナ航路35路線、複合輸送航路42路線が開通している。統計によると、2024年1月から11月の間に陽邏港を通じて越境した船舶数と貨物量は、前年同期比でそれぞれ21.6%、22.1%増加した。加えて、長江中上流域の港湾で、直行便業務の取扱量が5年連続で首位となった。

(注)一般的に湖北省、湖南省、河南省、江西省、安徽省、山西省の6省を指す。

(西島和希)

(中国)

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