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ASEAN中国FTA3.0交渉が実質妥結(ASEAN、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月15日 10時50分

シンガポール貿易産業省(MTI)は10月10日、ASEANと中国との自由貿易協定(ACFTA)のアップグレード(ACFTA3.0)交渉の実質的妥結を発表した(MTIプレスリリース)。今回の改定によって、(1)デジタル経済、(2)グリーン経済、(3)サプライチェーン連結性、(4)零細・中小企業(MSMEs)、(5)競争と消費者保護の5分野が同協定に盛り込まれる。

「デジタル経済」では、電子インボイス、デジタルID、電子決済、デジタル貿易標準(Digital Trade Standards)、貿易に係る文書の電子化、デジタルインフラ連結性に関する規定のほか、オンライン個人データ保護や、電子的な取引の枠組み、国境を越えるデータの流通など、データガバナンスに関する義務も含む。「グリーン経済」では、環境物品・サービスに関する規定と協力優先分野を含む。「サプライチェーン連結性」では、地域のサプライチェーンの強靭(きょうじん)性と連結性を強化し、必要不可欠な物資とサービスの円滑な国境を越える流通を優先するための規定を盛り込む。また、人道的危機やサプライチェーンの途絶に対応するための具体的な規定なども含んでいる。「MSMEs」では、同規定によりASEANと中国の当局や民間部門間の緊密な協力を促進し、MSMEが持続可能性などの新分野で機会を捉えるのを支援する。「競争と消費者保護」は、電子商取引での消費者保護など、消費者保護に関する包括的な規定を含む。

ほかにも、(1)税関手続きおよび貿易円滑化、(2)任意規格・強制規格・適合性評価手続き(STRACAP)、(3)衛生植物検疫措置、(4)経済・技術協力といった既存分野でも見直しが行われた。例えば、「税関手続きおよび貿易円滑化」では、急送貨物、シングルウインドー、物品の引き取り、船積み前検査などの規定が盛り込まれる。

シンガポールのガン・キムヨン副首相兼貿易産業相は「来年のできるだけ早い時期にアップグレードされた協定に署名するとともに、早期の発効を楽しみにしている」とした。

(朝倉啓介)

(ASEAN、ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、中国)

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