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3中全会開催、2035年までに社会主義市場経済体制の確立目指す(中国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月23日 9時50分

中国共産党の第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)が7月15~18日、北京市で開催された。習近平総書記(国家主席)が重要講話を行い、「改革のさらなる全面深化と中国式現代化の推進に関する決定」を審議・採決した。

18日に公表されたコミュニケでは、改革のさらなる全面深化の総目標として、2035年までに高水準の社会主義市場経済体制を完全に確立し、国家統治体系・統治能力の現代化や、社会主義現代化を実現させるとした。また、(1)高水準の社会主義市場経済体制の構築、(2)全過程で人民民主の発展、(3)社会主義文化強国の建設、(4)国民の生活水準の向上、(5)「美しい中国」の建設、(6)高水準の「平安中国」の建設、(7)共産党の指導力と長期的政権運営能力の向上といった7分野に注力し、2029年の中国建国80周年までに、この「決定」で示した改革の任務を達成するとした。

改革のさらなる全面深化を推進するに当たり、次の取り組みを打ち出している。

1. 高水準の社会主義市場経済体制の構築
2. 質の高い経済発展を推進するための体制やメカニズムの整備
3. 全面的イノベーションを支援する体制やメカニズムの構築
4. マクロ経済のコントロール体系の整備
5. 都市部と農村部の融合発展を目指す体制やメカニズムの整備
6. 高水準の対外開放体制やメカニズムの整備
7. 全過程の人民民主の制度体系を整備
8. 中国の特色ある社会主義法治体系の整備
9. 文化体制・メカニズムの改革深化
10. 民生を保障・改善する制度体系を整備
11. 生態文明の体制改革の深化
12. 国家安全体系・能力の現代化の推進
13. 国防と軍改革の継続的な深化
14. 改革のさらなる全面的な深化、中国式現代化の推進に向けた共産党の指導レベルの向上

1.では、市場の役割をさらに発揮し、あらゆる事業体による市場競争への平等な参加を保障するとし、4.では、財政・税制、金融など重点分野の改革を推進し、マクロ政策の方向性の統一を強化するとした。

また、対外開放を中国式現代化の特徴とし、開放水準を高めるほか、制度型の開放を着実に推進し、外商投資と対外投資の管理体制の改革を深化させ、「一帯一路」の質の高い建設を推進するとした。

このほか、2024年の経済社会発展目標の実現に向け、内需拡大や地域・実情に応じた新たな質の生産力(注)の育成、不動産、地方政府債務、中小金融機関など重要分野のリスクの予防・解消などに取り組むことを挙げた。

(注)中国中央電視台(CCTV)の解説では、技術の革命的なブレークスルー、生産要素のイノベーティブな配置、産業の深い転換・レベルアップにより生み出される先進生産力とされる。2023年9月11日の人民網日本語版では「従来型の生産力とは異なり、新たな分野に及び、技術水準が高いもので、イノベーション主導であることがそのカギとなる」とされている。

(張敏)

(中国)

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