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第1四半期GDP、前年同期比6.5%増で4期連続のプラス成長(ウクライナ)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年7月2日 0時20分

ウクライナ国家統計局の発表(6月25日)によると、同国の2024年第1四半期(1〜3月)の実質GDP成長率(速報値)は前年同期比6.5%だった。4期連続のプラス成長となった。前期比(季節調整済み)では1.2%だった。

2024年4月に発表されたウクライナ経済省のモニタリングレポート(2024年3月)によると、2024年第1四半期のGDP成長率は4.5%と予測されていた。経済省は成長の要因として、投資および建設需要の増大のほか、オデーサ港を通じた貨物海上輸送路の安定的な運営による農業、冶金(やきん)、鉱業、鉄道輸送などの各セクターの経済活動の回復を挙げた。

また、2024年第1四半期の景況感指数は103.7を記録し、4期連続で基準値となる100を超え、景気良好を示している(2023年9月28日記事参照)。

インフレ率(消費者物価上昇率)は2024年5月に前年同月比で3.3%となり、上昇率が17カ月ぶりに前月実績を上回ったものの、4月の3.2%からはわずか0.1ポイントの上昇であり、ウクライナ国立銀行(NBU、中央銀行)の予測を下回った。NBUはインフレ率の抑制が持続していることなどを考慮し、6月14日に主要政策金利を13.5%から13%に引き下げた。金利引き下げは2024年に入ってから3回目で、4月26日(14.5%から13.5%)に続く引き下げとなった(2024年5月2日記事参照)。

NBUは5月27日、同日の公定為替レートを1ドル=40.1153フリブニャと発表した。ウクライナの通貨フリブニャの対ドルレートが史上初めて40フリブニャ台をつけた。フリブニャ安が進むものの、NBUは、外国為替市場は引き続き制御下にあるとしている。過度な相場変動を防ぐためNBUは積極的な為替介入を続けており、5月の外貨売却額は30億ドルを超え、3カ月連続で増加した。これを受け、ウクライナの外貨準備高は2024年4月1日に記録した437億6,700万ドルから、6月1日には390億3,700万ドルまで減少した(2024年1月5日記事参照)。

世界銀行が6月11日に発表した「世界経済見通し」によると、ウクライナの2024年のGDP成長率は3.2%、2025年は6.5%、2026年は5.1%になると予測している。

(柴田哲男、坂口良平、柴田紗英)

(ウクライナ)

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