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ジェトロ、神戸でタイ・韓国向け食品輸出ウェビナーを開催(神戸、タイ、韓国)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年10月8日 0時0分

ジェトロは、神戸で10月2日、「タイ・韓国向け食品輸出ウェビナー:市場概況と商談のポイント等について」を開催した。当日は、タイ、韓国への輸出に関心のある食品関連事業者をはじめ、商社、自治体などから約65人が参加した。両国は、当地で、それぞれ関心の高い国・地域の1つとなっている。

ウェビナーではまず、ジェトロ調査部アジア大洋州課の田口裕介課長代理が、タイの経済概況や市場の成長性、日系企業の動向などについて説明した。特に、食品市場については、「タイにおける日本食レストランは、首都圏に限らず全国的に増加している。中間層の拡大も背景に、地方にも消費市場が拡大している」とした。

続いて、同調査部中国北アジア課の益森有祐実職員が登壇し、韓国の概況や市場動向などについて解説した。韓国における日本産水産物は、主に水産市場や小型流通チャンネルが輸入しており、ALPS処理水などの影響により、ロッテマートなどの大型スーパーでは取り扱いに制限があると述べた。対して、韓国の農食品(k-food)の輸出動向についても触れ、「2024年1~7月時点で全世界向けに好調が続くものの、日本向け輸出は前年同期比で減少している」とした。

最後に、ジェトロ国内コーディネーター(農林水産物・食品、関西エリア)の稲上芳郎氏は、海外バイヤーと商談する際のポイントとして「商談後にバイヤーと写真を撮り、フォローアップのメールに添付するとバイヤーに印象付けやすい」ことを挙げた。また、水産品を中心とした食品産業の市場動向について、「水産関連では魚をさばく職人の数が不足しており、高級店以外では調理済みの冷凍食品の需要が高まっている」ことなど、実際のバイヤーの声を紹介した。

参加した事業者からは、現地のコールドチェーンの状況や、日本の水産物やスイーツの販売可能性についての質問があった。また、「現地情報を知ることができた」「商談に際し具体的に留意すべきポイントがよくわかった」といったコメントが寄せられた。

人口減少に伴う国内需要の減少が予想される中、日本の食品業界がビジネスを維持・拡大していくには海外の販路開拓が1つのカギとなる。

なお、ジェトロは、神戸で今回のウェビナーで焦点を当てたタイ、韓国のほか、アジア各国からバイヤーを招聘(しょうへい)し、12月4日に「水産品・水産加工品輸出商談会in兵庫」を開催する。

(長田悠作)

(神戸、タイ、韓国)

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